第40話
つい最近出来たの大盛況の最高級料理店が一室。
「さて、と……君から呼び出しとは随分と珍しいんじゃないか?」
部屋を灯す魔力の光を浴びながら僕は自分の目の前に座っているアルファに向けて話す。
座っている僕とアルファの壁として立ちふさがっているのは中華のターンテーブル。
ターンターブルには多くの料理が乗せられ、湯気をあげている。
「私のような人間が呼び出してしまい申し訳ございません」
「ううん。気にしないで。必要とあれば全然僕なんか呼び出して良いから。……それに、私のような、って自分を卑下するのは辞めな?君はこの僕の配下筆頭なんだ。この世界で三番目に偉い存在なんだよ?自信を持て。君の態度は僕のイメージを下げるものだ」
「……ッ!?も、申し訳ありません」
「ん。良いよ。それで?用とは……?」
「はい。報告したいことが二つございます」
「ん。了解。1つ目は?」
「はい。少し前に命じられた『火草』の完全制覇を完了致しました彼らは今、我らの傘下の一つとなりました」
「そうか。よくやった。
「……ッ!!!はぁ……お褒めに預かり至極光栄にございます」
「そうか。これからもよろしく頼むぞ」
「はい。この私にお任せください。あなたの手として足として、私たちは行動致します」
「ふふふ……それは心強い。頼んだよ。君たち」
「はい」
「それで?2つ目の報告とは?」
「はい。前よりマキナ様より見張るように命令されていた魔王教の連中が動き始めました」
「……へぇー」
僕は目の前の料理へと手を伸ばす。
「……なるほど。そうか。そうか」
僕は口の中を空にする。
「実に有益な報告だ。報告感謝しよう」
「……ッ!お褒めに預かり感謝申し上げます。これからも私たちにお任せください」
「うん。これからもよろしくね」
僕は箸を持っていない左手でターンテーブルに置かれているアルファの箸を指し示す。
「君には僕と同じ席で食事をともにする権利を認めてあげるよ」
「……あぁ……。至極……至極光栄にございます……!」
僕とアルファは目の前にある料理に向かって互いに箸を伸ばした。
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