第27話

 学園の廊下。


「愛している」

 

 そこを一人の神秘的な少女が歩く。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。

 

「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している」

 

 一言。一歩。


「愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している」

 

 言葉の濁流。奔流。氾濫。

 少女は、その美しい声を漏らし続ける。


「愛に。愛を。愛は。愛が。愛で。愛。愛。愛。愛……」

 

 少女は呟き続け、どうしようもないまでの狂気をその瞳に輝かせる。


「愛して、愛されて、愛し合い」

 

 少女は嗤う。


「はぁ……マキナ様」

 

 少女は嗤う。


「必ず私の手に……」

 

 少女は嗤う。

 口元を三日月にように割れさせて。

 

 その嗤いは、その様は。

 魔王を助けようと足掻き、計画を練り上げるマキナと似通っていた。

 

 一方的な愛の狂気と一方的な愛の狂気。

 

 二つの狂気がこの世界を包み込む……。

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