第57話

今回は三人称です。


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 律希たちが入ったのは、主に学生向けの服の店だ。

 しっかりと流行を抑えつつもリーズナブルで買いやすいものを扱っていた。


 流行を抑え、清楚系や小動物系など、様々な種類を取り扱っている。

 まさに今の莉乃にうってつけのお店だった。


 ひとつ欠点を上げるとすれば、男性がとっても入りづらいところか。

 女性ものの服の店であるがゆえ、仕方のないことではある。


 律希は当然のことながら、入店した瞬間に注目を浴びる。

 しかし、客も店員も、隣の莉乃にすぐ気付く。

 そりゃそうだ、莉乃は律希と恋人繋ぎをしてるうえに。




 全身から、とりわけその顔から幸せオーラをから前回にしていることがよ〜くわかるのである。


 店員の1人がその様子に気づき、そしてすっと近づく。

 この女性は恐らく隣の彼氏さんに服を選んでもらいたいのだろう、そう察した彼女。

 そして、そんな彼らのお手伝いをしようと思ったのだ。


 店員がある程度絞り込めば、たとえファッションに慣れていない彼氏さんだったとしてもいいものが選べる。

 それをきっちり理解して、近づきながら彼女(つまり莉乃)にどのような組み合わせが良いかを考える。


「お客様、どのようなものをお探しですか?」


 声を掛けられた莉乃は、少し恥ずかしそうにしながら口を開く。


「実は可愛い格好をしたいのですが、今までそういう格好をしてこなかったものですからいまいちよくわからないもので……」


 莉乃を観察しつつ、発言を参考にして、莉乃に合いそうな組み合わせを瞬時にはじき出してゆく。


(本人の素材が凄くいいから、あまり攻めすぎないほうがいいはず。となれば無難な感じ、落ち着きのある可愛さが一番かしら……)


 サクサク選び、莉乃の下へ持っていく。


「最近の流行りをベースにチョイスしてみました。基本的には可愛い系ですとワンピースが中心になります。あとは長めのスカートですね」

「ほぉ…」

「可愛い系のコーデは、同時に清楚系としても通用するんです。……店員としての本音を言うと、足が細くて長めなので、パンツルックもかなりお似合いだとは思いますが、今回はちょっと外してます」


 店員の彼女が選んだのは。


・小花柄のワンピース

・Aラインスカートに白のブラウス

・キャミワンピ(くすみピンク)

・ボリュームスリーブワンピース

・カーディガンにプリーツスカート


 だった。




 怒涛のファションショー(律希限定)が、幕を開ける。







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 ファッションがよくわからないので、以下のサイトを参考にしてます。


https://girlfriend-boyfriend.teshiyan.com/high-school-girls-clothes/


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