神様(?)

 あの子があんな恩知らずだなんて知らなかった。

 なんて子だ。ここから逃げ出すだけならまだしも、最後のひとりを連れて行くなんて。


 恩知らず。

 恩知らず。

 恩知らず。

 恩知らず。


 けだものにも劣る恩知らず。恥を知れ。


 ああ、でも、あの子は7

 あの子が神でいられる期間はもう半年も残されていない。


 逃げても無駄だ。

 あの子にはもう時間がない。


 苔桃こけもも。愚かな子。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る