第19話 次の日の朝

次の日の朝


俺が起きると直ぐに母が脳内通信で質問をしてきた、しかも結構核心を突いている。


【そうちゃんもしかしてこの騒ぎそうちゃんが解決しちゃったの?】

【えっ!】

【そう考えるのが一番妥当なんだけど】

【いや俺なのかはわからないけど】顔を背ける

【ふ~んまあいいわ、いつか分かる事だし】

【なんだよそれ】

【ああそう言えばスマホ家にあるのよね】

【俺は持ってきたけど捜索の時には見つからなかったから、壊れちゃったかも】

【じゃそうちゃんスマホ貸して】


「そうちゃんスマホ貸して」

「あ ああでも今つながるかな?」

「ママ何処に電話するの?」

「内緒」


そう言うと俺のスマホでどこかに電話をかける、何故か一発でつながったらしい。


「はい はい そう で空いている そうそう」


約5分後、どうやら話は付いたらしい、何処へ電話をかけていたのだろう。


「みんな聞いて、住むところ確保できたわよ」

「本当か?」

「ここから歩いて20分ぐらいなんだけど」

「でもそのまま行ってもすぐ住めないでしょ」

「大丈夫よ家具つきのマンションだし」

「鍵は?」

「それも大丈夫スマホ登録で鍵は開けられるから」

「じゃあどうする」

「荷物は?」


避難所にしていた体育館の管理人に事情を説明し、管理ノートに記帳すると皆で母の持ち物と言っているマンションへと移動を始めた。

荷物を持つと避難している他の人へ挨拶をして体育館の外へと出る、昨日の惨劇などわからないぐらい良く晴れていた。

4人は住宅地を抜け大通りを歩いていると、想像以上に被害が大きいことが分かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る