第11話 死語の世界 ~昭和人に捧ぐ
ネットを漁っていて面白いものを見つけた。
「昔々、その昔、昭和人がおりました。
昭和人が汲めども尽きぬ官能を持て余した若かりし頃、朋友との愉しい語らいの場で流行りの最先端を気取っておりおり口にした言葉。あるいは決め台詞。
それらは令和のこの時代、「死語」と呼ばれるセピア色の化石となりて久しく、ただ昭和人の記憶の底に沈殿するのみ。
では、死語の世界へ Here we go !
◎ ナウい
英語で「今」を表わす「Now」に接尾辞「い」を付けて形容詞化したもの。
「今風の」「流行の」という意味の造語。反対語は「ダサい」
◎ バッチグー
「バッチリ」と「Good」を合わせた造語。申し分なく完璧であるという意味。
◎ モチのロン
「もちろん」の意味。発祥は落語。
◎ あたぼうよ
「当たり前」という意味。下町の江戸言葉である「あったりめーだ」と「べらぼうめ」が略され、昭和時代に全国区の言葉となった。
◎ がってん承知の助
「わかりました」「心得ました」という言葉の「合点」と「承知」を繋げ、人名のようにした言葉。「私にお任せ」という意味。
◎ ドロン
飲み会などで先に帰る際に「ここでドロンさせていただきます」などと使われた。
忍者が術によって煙と共に姿を消す様子を表わしたもの。
◎ バイナラ
「バイバイ」と「さよなら」の合成語。1970年代からテレビ放送されていた「欽ちゃんのどこまでやるの!」のコーナーの中で斎藤清六さんが言い出したのが始まり。
◎ イカす
魅力的でカッコイイという意味。銀幕のスター・石原裕次郎さんが使ったことで、1950年代から1960年代にかけて流行語となった。
その後、バンドオーディション番組「イカすバンド天国」通称「イカ天」の影響で1990年代にも脚光を浴びることとなった。
◎ 感謝感激雨あられ
戦時中、日本軍優勢の戦況を報じる新聞で使われた「乱射、乱撃、雨、
◎ パーペキ
「パーフェクト」と「完璧」を合わせた造語で、完璧で素晴らしいという意味。
小林よしのり先生の漫画「東大一直線」の中で使われたギャグ。
◎ アジャパー
「あっ」という驚きと「あ~あ」という困惑を同時に表現する感嘆詞。
昭和26年公開の映画「吃七捕物帖」の中での喜劇役者・伴淳三郎さんの台詞「アジャジャーにしてパーでございます」が短縮され、広まったとされる。
◎ 冗談はよしこちゃん
「冗談はよして」と人名の「よしこ」を掛けたダジャレ。
また「冗談はよしおくん」などの派生形も生まれた。
◎ インド人もびっくり
予想以上の結果に驚いた際に用いられた言葉。
1964年に放送されたヱスビー食品の「特製ヱスビーカレー」のCMで、ターバンを巻いてインド人に扮した芦屋雁之助さんがカレーを食べた後に跳び上がりながら言った台詞。カレーの本場であるインド人も驚くほど美味しいという褒め言葉。
◎ ハッスル
英語の「Hustle」が由来で、ノリノリで張り切っている様子を表わす言葉。
1960年代に阪神タイガースが米国キャンプに行った際に持ち帰ったという説もある。闘志あふれる果敢なプレーを「ハッスルプレー」などと称えた。
◎ オバタリアン
「おばさん」と昭和63年公開のホラー映画「バタリアン」からなる合成語。
羞恥心がない、図々しいなど、特有の要素を持っている中年女性を意味する。堀田かつひこ先生の漫画「オバタリアン」が起源。
つづく
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