第2話 いきなり溺れた

 意気込んでカクヨム海 (界) に飛び込んでみたものの、いきなり溺れた。


 まず、被っていた。己の当初の思惑、つまり気に入った作品や作者の紹介文をこのエッセイに載せようという目論見もくろみは水の泡となって消えた。

 カクヨムに up されている素晴らしい作品を紹介するエッセイや評論は既に多数存在していた。そして、その筆者が作品を紹介するにあたり、作家との間にはしっかりした繋がりがあり、信頼関係や絆が築かれていた。そこには自分のような新参者が入り込める余地などなかった。

 確かに、普通に考えてみてもわかる。「あなた様の小説を自分のエッセイで紹介させていただいてもよろしいでしょうか?」というコメントが知らないユーザーから急に来て、不審に思わない人はいないだろう。自分だったら警戒する案件だ。「なんだ? 営業か? 読み返しを求めているのか? ☆が欲しいのか? これが所謂、カクヨムの文化というものか!?」と。

 やはり、信頼を得るまでには一定の期間とフォローや応援といった行動が必要なのだと悟った。


 ちなみに読み専の自分は、PV、フォロー、評価、義理、それらを必要としない。

 もしかしたら今後、たぶん遠い未来、可能性は果てしなくゼロに近いが、何かの拍子、あるいは何かの間違いで自分が小説を書く日が来たとしても同じことが言えるだろう。

 何故なら、ひたすら自由でいたいから。PV、フォロー、評価、義理などに縛られるのは息苦しい。

 読むこと、書くこと。それさえできれば幸せではないだろうか。



 ところで、「おおっ、これほどの作家さんが何故プロではないのか!?」と驚嘆し、感動した小説やエッセイ、評論には幾つか出逢えた。

 最初だったので (恥ずかしいので) 足跡は残さず、そっと読了した。

 読ませてもらったのに、♡応援も☆評価もせずに申し訳なかったと思う。

 しかし、閲覧履歴からたどればいつでも伺える。そして、いつか必ず、勇気を振り絞って♡応援や☆評価をしよう。気の利いたコメントやレビューを書ける自信は皆無だが、己の心の赴くままに……。

 

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