読み専日記帳

ブロッコリー食べました

第1話 カクヨム海 (界) に飛び込んだ

 令和四 (2022) 年 五月。

 面白そうな小説を無料で読もうという魂胆からカクヨムに登録した。

 当方、所謂読み専である (なのに、さっそく投稿している!?)。

 いつ終息 (あるいは収束) を迎えるとも判らないコロナ禍の昨今、頻繁に書店に出向くのも憚られるというもの。


 そこで、ちょっと気がついた。web小説とはこういうものかと。

 否、一日やそこらでその全貌を理解したわけではないが、とりあえず今回はビギナーとして感じたことを率直に述べさせていただこう。


 まず、体裁、もしくは作法。これが整っている作品は読み易い。

 web小説に限らず、書籍全般においても言えることなのであろうが、適度な改行は目に優しいばかりでなく、文脈が頭に入り易い。それから、間の空け方の工夫。これは書籍には見られない形態だった。

 おしなべて、体裁が整えられている小説のクオリティは極めて高い。つまり、ハズレがない。熟練工のような巧さと知性を感じる。

 文頭の字下げ、感嘆符等の後の一文字開け、会話文の終わりの「。」無し、三点リーダー、漢字の割合、言葉の重複無し、的確な語彙、改行、空間、そして適切な句読点。

 他にもあるだろうが、これら基本的なことを踏まえている書き手や小説は尊い。形(ビジュアル) から入る自分としては、そういうことを重視しがちである。

「その割には、おまえの文章はまだまだだな」と笑われそうだが、なにせ読み専なのでご勘弁を。


 そして、なんと言っても描写。

 描写力はコミックで言うところの画力に相当する。ゆえに、繊細かつ綺麗な絵柄の漫画を好む自分としては、文章においても第一に美しさを求めてしまうのである。

 もはや、さが


 ただ、キャッチコピーのような長いタイトル、異世界転生、ファンタジー、魔法、悪役令嬢、シャーデンフロイデ、メンヘラ、毒吐き、闇墜ち、胸糞。これらを扱った作品は、今やweb小説界における主流なのかもしれないが、やはり自分は超苦手である。それが「流行りだ」と言われても無理だ。

 甘んじて「時代遅れ」の謗りを受けよう。



 求めるのは感動。

 作法に則った知性きらめく文体、うっとりするような流麗な文章、映像を観ているような描写、感情移入もやむなしといった魅力的な人物像、予測不能な展開、深謀遠慮 (伏線)、そして心も魂も潤う納得の結末。後を引く味わい深い余韻。

 そういう究極 (自分的) の小説がきっとあるはず。


 きっと、見つける!

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