騒音被害者

影神

虚言癖ばばあと逆ギレばばあ



「何だ。。


こりゃあ、、」


「仏さんもこれじゃあな。」



犯人の殺害方法には、変な特徴があった。


それは、被害者達の脚が。



粉々になるまで、折られていた。



と言う事だ。



初めて担当した騒音による殺人事件。


これは、今でも思い出すくらいの内容だった。



先輩「この子はいくつだ??」


「小学校3、4年生ぐらいです。。」


先輩「くそったれ、、」



先輩はあまり人当たりが良い方では無かったが、


この時の先輩の表情を見てからは、


あまり気にする事は無くなっていた。



俺は、この事件で。


初めて刑務所に行った。


そして、この事件の犯人と直接話をしたのだ。



これは、犯人が供述した内容の一部である。



ドンドンドンドン。


ドンドンドンドン!!



「、、うるせえ。。」



ドンドンドンドンドン、、


ドンドン!


ドンドンドンドン。



定期的に押し寄せる様に発生する音は。


俺を精神的に追い詰めた。



ドンドンドン。


ドン、ドンドン。



「毎日。毎日、、


うるせえなあ。。



足に鉛でもついてるのかよ?」



引っ越して直ぐに。


騒音は日を追う事に。


次第に。


少しずつ、少しずつ。



大きくなっていった。



俺に。休める時間なんてのは無かった。



寝ている時間ですらも。


その騒音で、起こされるのだから。



ドンドンドンドンドンドン。


ドンドンドン!!



「うるせよ!!」



分かる様に大声で怒鳴ってみた。



ドンドンドンドンドンドンドン。



しかし何も変わらなかった。



ドン!!



床を叩いてアピールもしてみた。



ドンドンドン、


ドン。ドンドン。



「はあ、、」



何をやっても。


分からない様だった。



直接話すのもめんどくさかった、、



でも。



"限界"だった。



ピンポーン。



音は止んだが。


誰も出ては来なかった。



トントントン。



「はあい??」


インターホンから声が響く。


「お母さん居ますか?」


「どちら様ですか?」


声の主は母親だった。


声が幼かったから子供かと思った。



「、、あの。


ドンドンドン音が響いてくるんですけど。



もう少し。静かに、出来ないですか??」



下から。


丁寧に言った。



だけども、母親は。


母親「はい??



お宅だって何してるんだか分からないけど。


十分うるさいわよ!!」



バタン。



逆ギレをして。


自分の事を正当化して。



対話すらしようとはしなかった。



外からでも分かる程に。


その音は漏れて。聞こえていた。



ドンドンドンドン。



「あぁ。


そうかあ、、」



この時には。もう、、俺は。



壊れてしまっていたのかもしれない。



「足が無きゃ。


ドンドンドン出来ねえよなあ?



、、足が無きゃ。」



ピンポーン、、ピンポーン。



母親「何よ!!」



その後の事はあまり覚えていない。



「ああ、、



これで。良いよなあ??」



母親「いやあぁああああ!!」



「ほらっ。



ドンドンドンやれよ??


なあ?



やってみろや!!!



、、出来ねえよなあ??


自慢の脚が粉々だもんなあ??」



相談?


そりゃ。したけど。



取り合ってくれなかったからなあ。



「すいません。



下の騒音が凄いんですけれど。」


俺は、管理会社に電話を掛けた。


管理会社「えーと。


具体的に言うとどの様な??」


「何か跳ねてる様な。


ぶつけている様な。」


管理会社「そうですか。。


では、一応紙を入れさせて頂きます。」


「はあ。。」



ドンドンドンドンドンドンドン!



「うるせーなあ。。」



結果は、変わらなかった。



ドンドンドン。



電話も。好きじゃないし。


何回も。話したくは無かった。



「、、すいません。


この間の件なんですが。



まだ。やめてくれないです。」


管理会社「そうですね、、


こちらからだと、もう。何も出来ないんですよ。



後は、警察の方で御自身でやって頂くしか、、」


「分かりました。」



その次の日には、確か行った。


何せ問題を早く解決したかったから。



俺は、普通に生活したかっただけだ。


普通に生活が出来れば良かった。



警察署までわざわざ行って。


対応されるまでに。30分も掛かった。


警察官「んー。



具体的な証拠が無いとねえ?



何かに記録したり。


録音してたりしますか?」


「いいえ。


携帯でやりましたが。


残らなかったです。」


警察官「そうですか。



そうすると、、



えと。


こちらとしては、


そうゆうのがないと出来ないですよね。。」



偉そうな態度に。


当たり所の無いストレスに。


我慢と言う、限界が。


そこで弾け飛んでしまった。



「はあ??だったら。


初めから、そう言えや!!



何分待ったと思ってんだよ!」


警察官「はあ、。」



記録?録音??


何で俺がそんな事しなきゃいけねんだ!!



うるせえのは下だろうによお!!!



ドンドンドン!



どうして俺が耐えなきゃなんねんだ!!



ドンドンドンドンドンドン。



「うるせぇ!!」



ドンドンドン、ドン。



「俺は、、限界だったんだ。



何回も何回も。」



「だからって子供まで。


他に方法ならあっただろうに。。」


俺の言葉に。さっきまで俯いていた犯人は、


顔色を変え俺の顔を見つめた。



犯人「何があったって言うんだ??



ってか。子供だからってなんだ。



ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン



毎日やられてみろよなあ??



睡眠の妨害をされ続けてみろよなあ??



ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン。



だからよぉ??


清々したぜ。



あいつらが這ってるは姿ってのはよう?


何か。良かったよ。



最初の事件とあってか。


俺の思い入れが強かったのか。



やってしまった事は、覆る事は無いが。


少しでも彼の為に何か出来ればと思っていた。



俺は、刑務所に入れられた。


もう。どうでも良かった。



全部悪いのは俺で。


誰も。



俺を可哀想だなんて思っちゃくれなかった。



反省??



してないよ。



だって。



悪くないだろうに、、



原因は"アイツラ"が作ったんだ。



犯人「刑事さん。。



聞いてくれてありがとうよ?」


犯人は、何だかスッキリしていた顔をしていた。



その後何日かして。


犯人は首を吊って自殺した。



これが。


人生で初めて関わった。



何とも言えない殺人事件の全貌だった。



「行こうか?」


「はい!」



あれから先輩は定年で退職して。


今じゃ俺が先輩だ。



いつもの様に後輩の運転で現場へと向かう。



大概は、老人の孤独死と。自殺だったが。



「先輩、、これ。。」


俺は、思わず目を疑った。



目の前の被害者の脚は。


鈍器で何度も撲られた様な跡があり。



床には、這った様な後があった。



「こりゃ、、。」


後輩「うえっ、、」



まだあの事件は、、


解決してなかったのかも知れない。



ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン。



「うるせえな。」


















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騒音被害者 影神 @kagegami

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