・夢見たその先へ。

 一度は本気で頂点を目指した夢。そして一度は諦めてしまった夢。

 だけれど本気で諦めることなんてできなかったんだ。

 諦めた理由は見つけようと思えばいくらでも見つかった。でもそれはただの言い訳だ。

 私は未熟だっただけだ。

 その青さに気づけず、私は去った。失われた時間は決して戻ってこない。

 だが、何かを始めるのに遅すぎることなどないのだ。

 今この瞬間こそ、残りの人生で最も若い時間。

 そして私は再び始める。

 かつての恩師に弟子入りを果たす。

 寝る間も惜しんで、技を盗んだ。

 休息なんて、風呂の時間にでも寝ていればいい。

 ゆとりも暇もない。いや、そんなのはいらない。

 今度こそ目指すんだ。

 たとえ血を吐くことになったとしても、今度は諦めない。

 一度夢見たそこへ辿り着けるのなら。




【パングラム】

 ほぞむ。あおい。

 職人しょくにんたならやれ。

 わざのコツぬすめ。

 ゆとり、ひませ。風呂ふろる。

 血吐ちはき、うえへ。


【解説】

 ほそをかむ。あおい。

 しよくにんみたならやれ。

 わさのこつぬすめ。

 ゆとり、ひまもけせ。ふろてねる。

 ちはき、うえへ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る