iの手 〝アイノテ〟

排他はいたのひろがり

ほろ苦い月明かり

ひとりになりたいと言い残し

あてもなく街をながし――めぐり――ひやかす

自虐じぎゃく 冷却れいきゃくのために


〝誰ひとり 悪魔アクマに出くわさない夜があるか?〟


時と履歴りれき くびれと堆積たいせき

願いをすくわれ

感覚をうしなう

夜に認められ あかしかね自称じしょうする

停滞ていたいをうしない

別離べつりをさらわれ

月と太陽 欠落けつらく拡散かくさん


〝自分の悪戯イタズラを 誰も見ないではいられない〟


白恥はくち刹那せつな怜悧れいり

それは接続せつぞくに似た

切るような流し目

外在性がいざいせいにいったい何ができる?

夜は どこか嬉しそうに

いっそうあつみをまやかし

背中を無限へ落とし込む

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