第2話 死んだのは


可笑しい…


なんで俺が頭から血を流しているんだ。


なんで…3人で俺の手足を持って放り出そうとしているんだよ?


『あれっ』


俺がセレスを殺した筈だよな…なんでそこに居る?


何でそこに『俺がいるんだ』


しかし、頭が痛い…


訳が解らない…俺がセレスを殺した筈なのに…


嘘だろう…なんで俺がセレスになっているんだ。


頭が痛い…このままじゃ俺、死んでしまうじゃないか…


『リタ、助けてくれ、クラリス、エルザー――っ』


嘘だろう声も、もう出ないのか…


何だよ…おい、そんな必要ない者を見る目で俺を見るな…


俺を見捨てないでくれ…


死にたくない…


その時俺と目があった。


俺の顔をしたそいつは口端を釣り上げて笑った。


この笑い方は…セレス。


『俺を殺したからこうなったんだ』


俺の顔をしたセレスがそう口パクで答えた。


俺は…それを見て絶望して…死ぬしか無かった。


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