防人の皆さん。この国は詰みました。

世にも奇妙な世紀末ぐらし

第1章

第1話 オープニング

 2010年以降、少子高齢化が表立って目立つようになり、2020年初めに発生した新型コロナウイルス騒動による経済悪化でさらに少子化が加速していき一部の地方都市の人口において5人に3人が高齢者という現状になっている地域も存在するようになってきてきた。

 今の日本の周辺においては中国が台湾に攻めるか攻めないかな緊張が続いており、現在、内閣総理大臣散撒文雄ばらまきふみお氏が防衛力増強をするための財源を国民の税金から支出するために増税を決定している。しかし、国債依存は出来ず国民の血税から搾り取っていかないと防衛力を増強できないと世間に公言している割には東欧の戦争において自衛隊車両を支援の名目でG7サミットの際に贈呈したり自衛隊個人装備品を送ってしまいには戦争によるダム決壊の補修費と復興費として7億円を流しこんだことで国民からの反感が余計に増えていた。

 主大都市である東京都、大阪府、愛知県、福岡県などで行政が調べたことによると生活困窮者が日々増大しており、企業のアンケートモニターで調査しても貯金100万円以下が21世紀初頭よりもかなり増えている。

 北海道において財政破綻した地域の土地のほとんどが国外に買い占められており、それ以前にも生活保護水際作戦により生活保護を必要としていた姉妹を凍死に追いやった札幌市も完全にネタにされ続けていた。

 今現在の国内において起業家の外国人や外資企業が増えて中国大陸や朝鮮半島、東南アジアから移民が増えて来て当初、日本政府は寛大な歓迎をして外資のインフラ事業や半導体工場などを増やしたことによって経済は回復傾向にあったが日本国民や昔から帰化した人々の暮らしは豊かになったかというとそうではなく、日本人には税金を多く払わせて海外から移住して日本国籍を取得した者は宝と強調して基本的な税は安くほとんど非課税状態にしている。

 もちろん、当然ながらそんな甘い果実のような話を聞いた海外の者もそれ目当てで入国して来て犯罪目的で入国する者も増えてきていた。

 


北九州市若松区半導体工場

 昔から工業都市として有名だった北九州市でモノづくりとして台頭しているのは、現在では半導体工場だった。国内では半導体の需要が高まっており、各県の企業が市内に参入を果たしていた。

 求人も沢山出て来ており、やはり多いのが派遣会社による求人だった。もちろん外国人向けの人材派遣会社も取引しており、今までではベトナム人やカンボジア人、タイ人が多かったがほとんど帰国したタイミングで入れ替わるように優秀な中国人が増えて重要なポジションにつく者増えている。

 「二交代とはいえ中国人はなかなか根性あるよな。まあ、月収30万ぐらい貰えるからかな?」

「まあ、日本人でも下手に生活水準あげなければ余裕で生活できるし、いずれは家族を日本に呼ぶつもりなんだろう。」

 工場作業員同士での会話は中国人を高評価する内容が多くあった。

 新しい日本人政策が施される前はベトナム人が技能実習に来ていたが没落していく日本の姿を見て何割かが見切りをつけて母国へ帰国していき、あれから穴埋めとして求人を出して人を集めるも二交代のきつさ故に日本人の派遣社員や正社員で長く続けられる人材はなかなかおらず、入れ替わりが激しかった。

 そんな時に救いの女神の如く、助け舟としてやって来たのがいずれは日本に家族と住みたいと夢を抱いてきた中国人だった。しかも経済的に厳しくても3年ぐらい日本国内で住んで働くと必然的に国籍や永住権を得ることができるため、ほとんどは真面目に働くのであった。

 その裏では一部、犯罪が多発するようになってきており昭和バブル、平成初期に台頭した暴力団の台頭は最近聞かなくなって来ているが半グレと呼ばわる表社会と裏社会両方の掟と常識に囚われない悪質な犯罪集団が台頭するようになり、特殊詐欺や闇バイト、強盗事件などが相次ぐようになっている。

 しかし犯罪は半グレや強盗団に限ったことではなく、ごく普通の一般人がわざとに車を加速して人混みに突進したり、散撒総理に対する脅迫電話を内閣府にしたりして逮捕される者も増加していた。

 世間では日本人の貧困化や失業率が高まっているのになぜ、外国人ばかりを優遇するのかも議論になっており散撒総理は何かやましいことがあるのか国会における会議で他の野党の反感を買うようになり、しまいには国民からの反感も買うようになったことでつい、此間こないだ行なった街宣演説の際に手作り爆弾で暗殺されそうになったりするほどであった。

 しかしたまたま、近くにいた漁業組合の漁師やSPが犯人を取り押さえて、手作り爆弾も威力がないも同然の不発で生命の危機を逃れたのである。SPが迅速に動いて暗殺を食い止めることができたのも前回、元総理である伊部三志郎いべ さんしろうが自作銃で暗殺されてしまった歴史的衝撃事件の教訓が多少なり活かされていたのもあったと思われる。

 どのサイトやブログ、SNS、小説にしても説明が難しい状況で低い文章力でもただ分かることは日本は徐々に詰んでいっていることだった。

 

 

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