第20話 偽物

午後9時


俺は今、出かけていた。

理由は、違和感の正体に会いに行くため……

そいつの事を思い出せば不審な点が多かった。

なので聞き込みを行うことにした。


ピンポーン


俺は玄関の前でそいつを待つ。


「いやぁ、久しぶりだな!

冬馬!」


「ああ、久しぶり、空。」


「久々に会ったんだ。

家に入るか。」


「ああ、そうだな。

ちょうど、飯もお菓子も持ってきたしな。」


「お、マジサンキュー俺何も用意してなかったからさ。」


「じゃあ、飯食いながら、雑談デモするか。」


そして俺は部屋に入った。

中は綺麗だった。


「以外だな。

面倒臭がりのお前が掃除をするなんて。」


「ああ。

まあ、掃除しないと怒られるからな。」


「へぇ〜、誰に?

彼女でも出来たのか?」


「まぁ…な。」


そして1時間程雑談(主に生徒会の愚痴)したら、


「さてそろそろ真剣に話そうか。

お前何で迷宮について知ってた?」


「ん〜、何のことだ?

そんなこと言ってた記憶は無いぞ?」


「いや、実は俺、称号効果で完全記憶があるんだ。

俺に嘘は通じねぇぞ。」


「……実は俺あのときサプライズでlv上げしてただろ?

その時に潜ってたところが名前に迷宮が入ってて迷宮って言っちまったんだ。

…でお前は何でそんな迷宮に拘るんだ?」


「……ああ、ダンジョンと迷宮って違うらしい。

それに何故ダンジョンしか、ニュースに出てないのに迷宮について知ってるのか知りたくてな。」


「じゃあ、その話はもう終わったじゃねぇか。

もう少し遊ぼうぜ。

俺今沢山ゲームもってんだよ。

いや、バイトって偉大だな。」


「じゃあ最後にこれだけ聞いて終わるわ。

お前………







何故、鑑定と看破じゃ、誕生日が違ったんだ。」


「……」


「俺の予想はもう空は死んでて、あの鑑定は空に掛かってたから誕生日が空のだったけど、あの時の看破は空ではなくお前に掛かってたんじゃねぇか?

人殺し。」


「…何を言っているのかさっぱりだが、空が死んだのはその時ではなく、初めてあの現象が起きたときからだ。

つまり僕は、力を隠蔽しただけ、だから少し違う事を言わせてもらう。」


「…変わんねぇよ。」


そして俺はそいつを殴ろうとして……


「っぐ!」


「君ごときが僕のスキルに勝てるとでも?」


何だ?

目が追いつかなかった。


「さて、自己紹介しよう。

僕は、神の使いにしてこの世で危険だと思う人物を討伐する生物。

青山空。

神様に作って貰ったドッペルゲンガーさ。」


「作って貰った日以外は完全に同じか……」


まぁ良い。

ここでぶっ倒してやる。

その神様も…いつか。


そして俺は空に向かって全力のパンチを……


「っぐふ」


しかし放とうとした瞬間にはもう空は居なく俺の腹を殴っていた。


「クソ…が。」


ッチ。

剣さえ有れば……

そうだ。

創成を使えば……

しかし


「っぐは!」


そんな隙は無かった。

血を吐く。

そうだ。

痛くは無い。

hpは減らない。

負ける要素は無い。

相手も隙を見せずに殺し続けることは難しい筈だ。

生物はどんな生き物でも隙が生まれる。

もう、作ってしまえ。

双剣を……


俺は攻撃されながらも剣を作った。

それを持つとスキルの効果か感覚が研ぎ澄まされている気がする。


そして俺は空が攻撃してきたと思ったら……


あれ、見える。

俺は空の攻撃が見えていた。

そして攻撃を防ぎ自分を操り、防御してた剣を全力で降る。

相手は吹っ飛び、ダメージを受けた。


「……さあ、反撃開始だ。」

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