弔記

けして 反芻されない 弔いを

茶色い用紙に 携えて行った

国道 の 往来は

寸分違わぬ動作で

日々の 抜け殻を 岸へ岸へ送っていった

のと同じ速度から徐々に早め

死に装束の仮装を 捨て

あのスウォームの大通り を追うと

柔らかく

そして罪のように深い

大きな火葬場だった

何人も 流れに身を投じて

紫炎を潜り

立ち上っていった の で

それは それ は美しく煙の臭いがしていたのは

いまでも鼻腔に新しく

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