みずもよう
一揃えに敷かれた木の束は
無邪気な流れに引きはがされ
方位磁針の狂うように
波間を浮いたり沈んだりしている
直線が曲線をなぞる
頭や尾っぽが
ぎこちなく振りまわされて
岩礁にぶつかる
ぶつけるたびに鈍い打撲音と
丸太をまるく乗り越えていく水の
息遣い
心地よく唸る
猫:遊びたかった
牛:遊べなかった
虎:足りない
まるで骨のように
丸太は水面を踊らされている
薄灰の向こうから
喉笛の音が響く
それを喇叭として
何かが始まった気がした
整っていく餐の皿に
気が付かないふりをしていた
かち合って削れる丸太
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます