怪奇探偵1

浅貴るお

第1話

 皆が寝静まった深夜。バイクのマフラーから、勢いよく排気ガスが排出された。

 排出された排気ガスは暗闇の中で、獣の咆哮のごとく、不気味に響き渡った。

 エンジンのかかったバイクは、ハンドルバーをゆっくりと回転させながら、走り始めた。

 照明が壊れているのかバイクは、ライトを点灯させることなく、暗い暗い夜道を走って行く。

 徐々に徐々に、スピードが上がって行く。

 排気音がスピードが上がるにつれ、大きくなる。同時に風切り音も大きくなる。 

 全てが最高潮を迎えた時、突然すべての音が消失して、バイクは闇の中に消えた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る