第131話 夏だ!海だ!水着だぁーーー!
あのバーベキューの数日後、当然のごとく、愛央と志保、清華とそれぞれの家族と母さん、菜月と家の庭でバーベキューを楽しんだ。
こっちはこっちで大盛り上がりで凄い充実した時間だった。
健司のお母さんからも健司のスマホから電話が来て出てみたらお礼の電話で、息子に最高の夏の思い出をありがとうございますって内容の電話だった。
そして・・・・・。
「「「「う、海だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
俺、愛央、志保、清華と車から見えた海にテンションが上がってついつい叫んでしまう。
「兄さん達落ち着いてくださいよ、ただの海じゃないですか。」
「菜月ちゃん、そう言うならそのソワソワ隠しなよ。」
「うっ・・・、良いじゃ無いですか・・・、私だって楽しみは楽しみなんだし・・・。」
まぁ、何でこんな事になったかと言うと、数日前に話はさかのぼる。
「悠ちゃん!海に行きましょう!」
「は・・・?いやいや、行きたいけどSPで守るって言っても限界あるでしょ?俺抜きでなら兎も角、俺が一緒だと無理じゃない?」
「そだよ、ママ。そりゃー兄さんと一緒に海に行けたら嬉しいけど・・・。」
「嬉しいよね?嬉しいわよね?なので頑張っちゃいました!!!じゃーーーーんっ!」
そう言って母さんが見せて来たのはプライベートビーチの写真やらパンフレットやらだった・・・。
「プライベート・・・ビーチ・・・?」
「え?ママどうしたのこれ・・・?まさか、買ったの?」
「買えればよかったんだけど、流石にレンタルよ、悠ちゃん、海に行きたいって言ってたでしょ?だから何とか叶えてあげたくてレンタル出来る場所を見つけて予約をねじこんだわ!!」
ねじこんだわ!じゃねーよ・・・・。
「ママ・・・・。」「母さん・・・。」
「な、何よ?良いじゃないの!悠ちゃんと海に行けるのよ!?張り切って何が悪いの?!お金はこうやって使うものでしょ!?!?」
いやまぁ、いいんだけどさ・・・・。
「これって愛央達も連れて行って良いの?」
「勿論!ご家族も一緒にのつもりよ!」
なるほど・・・、愛央達の水着か・・・・見たいな・・・。
「兄さん、鼻の下伸びてます。」
「おうっ!彼女達の水着姿想像したからな!」
「開き直った・・・っ。まぁ・・良いですけど・・・。」
って事で早速、皆に声をかけて参加するって話になったのは勿論の事、愛央の所は柚希さんも来てくれることになったのだ。
俺、母さん、菜月、愛央、柚希さん、茉優さん、志保、有希華さん、清華、伶佳さんっと10人になったので、マイクロバスも手配する事になった。
っとまぁ、そんな訳で海に着いた訳だが・・・・。
「ぉぉっ!綺麗な海と砂浜だな〜!」
今、誰も居ないビーチに早速パラソルなんかを準備して女性陣が来るのを待ってる。
泊りがけの海!って事でロッジに荷物を置いて直ぐに飛び出してきた。
「女性の準備や着替えに時間がかかるのはどの世界でも同じだよな〜。まぁ、その分の報酬として目の保養も出来るわけだけどさ。」
準備を終わらせて一人座って待ってたらキャッキャと声が聞こえてきてそちらに振り向いたら桃源郷が広がっていました。
「じゃ〜〜〜ん!!お待たせ!!」
「ふふっ。如何ですか?」
「恥ずかしいけど見てっ!見てっ!」
愛央は黄緑っぽい健康的なビキニ、志帆はセルリアン色のセパレート、清華は大人っぽく赤いビキニにパレオ付きの出で立ち。
「お、ぉぅ・・・。3人ともすげー綺麗だ・・・。」
「「「ぁぅ・・・////ぁ、ぁりがとっ///」」」
「兄さん!!私はどうですか?!」
菜月は白と黒のオフショルダータイプ。
「菜月も似合ってて可愛いぞー!」
「やったっ///」
母親組はワンピースタイプ、柚希さんは、クロシェタイプで大人の女って感じで決めてる。
うん、これだけでも海に来て良かったマジで!!
「ほらほらっ!見惚れてないで日焼け止め塗って?///」
「そ、そうだなっ!塗らないとな!!」
これは戦いだ、完全な負け戦だ、終わった頃には俺は間違いなく立てなくなる・・・。
「しっかりと塗ってくださいね?悠馬さんっ///」
「順番で良いからお願い〜、悠馬くん///」
やったらぁー!!覚悟決めて俺はマジでがんばるのだった。
「よーし!泳ぐぞー!ほらほら!悠馬!いこー!」
「立てません!察してください!!」
「え〜なんで〜?」
「何でですか〜?」
「良いから良いから!いこーよ!」
ニヤニヤして、絶対に分かってるやつだこれ!
「分かって言ってるだろ!落ち着いたら行くから先に行ってて!」
「仕方ないな〜!早く来てよねー!」
「気にしなくて大丈夫なのに、仕方ないですね!」
「なってくれるのは嬉しいけどね〜?」
「義姉さん達も兄さんイジメはその辺でいきましょ!私、もう我慢できません!」
きゃっきゃっ言いながら愛央も志保も清華もそして菜月も本当に楽しそうに海の中に入ってはしゃいでる。
「よいしょっとっ。隣、座るね?」
「どうぞ、柚希さん。」
「ありがとうね、連れてきてくれて。それと、愛央の事。」
「それはどういう?」
「聞いたよ、付き合うことになった時の事、あの子に自信をくれてありがとね。」
「あぁ、あの時のですか。単純に許せなかっただけなので、愛央の為ってより自分の為ですよ。俺が俺の大切な人に手を出すのがどうしても許せなかったってだけです。」
「それでもよ。悠馬君のお陰で愛央はあいつらに負けなくて良いんだって言いなりならなくて良いんだって自信持てたみたいだから。」
「それなら良かったです。俺が愛央の力になれたならそれに越したことは無いので。志保や清華に比べたら愛央には何もしてあげてないって思ってましたからね。俺の大好きなあの笑顔を守れているなら嬉しいです。」
俺は海で皆ではしゃいでる愛央を眩しそうに眺めていたら「悠馬ーーー!」っと声をかけて、手を振ってくれてるのを見て立ち上がった。
「さって、俺もそろそろ行ってきます!柚希さんも行きましょ!」
「えっ?いや!ちょっ?!」
慌ててる柚希さんの手を引いて立ち上がらせて愛央達のところに走っていってそのままの勢いで・・・。
「おりゃぁぁぁぁ!!」
バッシャーーンっと四人に向けて思いっきり水をかけてやるのだった。
「やったなぁぁぁ?!覚悟ーーー!」「悠馬さん、後悔させてあげますー!」「ふっふっふっ〜!負けないー!」「兄さん・・・お仕置きです!!」
「ちょ!?四人がかりはずるい!?マテマテ!無理!死ぬ!」
「四人じゃないよ?私を忘れてもらっては困るなー!!覚悟ーーー!」
「うわっ!柚希さんが裏切った?!」
「人聞き悪いわー!」
海岸に母親たちが見守る中楽しそうな笑い声と満開の笑顔が花開くのだった。
「し、しぬぅぅ。1:5は死ぬ・・・。きっちー!」
ボコボコにされた俺は一人、休憩スペースに戻って横になっていた。
「大変な目にあったわね。隣座るわよ?起きなくて良いからそのままで聞いてね?」
そう言って俺の隣に伶佳さんが座り込んだけど、流石に清華の母親だけあって色気がヤバいったらない・・・。
ステイルに来た時何かはそこまで意識してなかったのもあるし服装も服装だったから気にならなかったけど水着って言う服装だと身体がすっかり分かってこう・・ね?
「本当にありがとうね、今日の事は勿論だけどずっと清華を支えてくれて。」
「はい・・・?」
「うん、そう言う反応すると思ってたわ。清華に少し聞いてるかも知れないけどいつの頃からかギクシャクしていたの。
それが悠馬くんと知り合ってからのあの子は今までの悩みも解決して私とも関係が改善して、あの日もいきなり訪ねてぶしつけなお願いをしたにも関わらず一切悩みも迷いもしないで助けてくれて・・・。今日だって誘ってくれてあんなに楽しそうな顔で過ごしてる・・・。だから本当にありがとう。」
「あの日も言いましたけど、清華は俺にとって大切な人です、そんな人が困っていて俺が解決する力があるなら俺は迷うことなくそれをします。
これからもそれは変わりませんし、対象が愛央でも志保でも勿論、母さん、菜月、有希華さん、伶佳さん、柚希さん、茉優さん、他にも俺の周りに居る俺の目に映る大切な人達を守るために俺が出来る事はします。
だから、敢えて言うなら・・・・自己満足ですよ。」
そう、自己満足なのだ・・・前世で母にも妹にも父にも何も返せなかった。
だからこそ、この世界での家族や大切な人達に、少しでも恩返しが出来るならってだけなのだ。
「うん、あの日も思ったけど・・・改めて思ったわ。
貴方が清華の王子様で本当に良かった、安心して任せられます。」
「高校1年生に言う言葉じゃ無いですよ?それ。」
「そういえばそうだったわね・・・。悠馬くんは大人すぎてついつい・・・。」
「フレッシュ感無くてすいませんね~?」
「そう言う意味じゃないわよ。」
「分かってます。まぁでも・・・任されました、清華を手放したくは無いので。」
「えぇっ。これからも宜しくね?王子様っ。」
「それ止めてくださいってばっ!」
っと二人で笑い合いながら時間が過ぎて行くのだった・・・・。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます