悠馬達の未来は…光り輝く世界で…
Last Episode 〜あの大空の果てを越えて〜
あの学園祭から早いもので2年の時間が過ぎた、それぞれがそれぞれの進路に向かい俺も俺で新しい生活を開始する為に新しい部屋に荷物を運び込んでいる。
あの学園祭の後からも沢山の思い出が出来て色々な大変な事もあって、色褪せることのない高校生活だったと思う。
「はぁぁ〜、良い風が入ってくるな〜。」
春の風を感じながら俺は仲間たちの事を考えていた、それぞれがそれぞれの進路に進んだり在学して、新しくやってることだったり・・・。
逆月葵…俺のこの世界での母親、去年も今年も今までに無いほどの就職希望者が集まって二年連続でこの時期は大忙しらしい、YouMaの母親って事で商品の売上もうなぎ登りで超優良企業としても名高くなった。
母さん曰く、「これも悠ちゃん効果ねっ!」っと嬉しい悲鳴を上げている。
逆月菜月…俺の妹。一年間徹底的に頑張って俺と同じく清蘭の受験を潜り抜けて合格。
回りからは少し俺の妹だから受かったと言われたらしいが、その後の努力と実力で黙らせた。
勿論俺も、教師には「俺の妹だからと言って
入学後も努力は怠ることなく文武両道で回りからの評価も高く、今年度の生徒会長にまで登り詰めた。そこまで無理しなくて良いとも言ったけど「兄さんの妹として舐められるわけにも兄さんの顔に泥を塗るわけにも行きません!!」っと力一杯言われてしまった。
立花柚美…茶道の家元、旧家のご令嬢だった、古くから伝わる茶道の家元らしい。菜月と同い年って事で友人にもなり今年度の副会長。
とある休日に俺が柚美ちゃんの母親のお手伝いをした事で、休日の家にお邪魔する、そこでこれから先の進路、進むべき道の答えを得た。
今は、俺達に追い付こうと努力を怠る事も無く日々頑張っている。
門倉千里…こちらも古くから伝わる酒蔵の令嬢、銘酒門倉は数年待ちの予約が入ってる程の日本酒らしい。
俺や愛央達が成人したらプレゼントさせて下さいね!っと言われてしまって悪いな〜っとは思いつつ、それだけの日本酒は今から楽しみ。
千里ちゃんも、柚美ちゃんと同じで進路に迷いがあったらしいが、俺が柚美ちゃんに話した話を聞いて、自分にも当て嵌まると気付き同じように日々努力を怠らない。
小河原涼…二人とは違って父親の居る珍しい家系で父親は外交官として男性には珍しく最前線で働いているそうだ。
高校入学後は前から興味のあったフェンシング部に入部、才能が開きめきめきと力を付けてる。
将来はオリンピックにも出るのでは?っと有力視されていて、本人もそのつもりらしく鍛錬を怠らずに頑張ってる。
稲穂健司…ひとつ下の俺の友人、入学までの一年間でかなり痩せてがっしりとして中々の男前になった、高校生活でも痩せていき今は俺と同じくらい人気の男子。
お菓子研究会って名前の同好会を設立して家でも学校でもパティシエの夢を叶えるために奮闘してる。
「いつか必ず悠馬さんの背中に追いついて隣に立っても友人として恥ずかしくないようになってみせます!!」っと卒業式の日に言われて俺も健司に恥じない様に頑張らないと…そう思えた。
そうそう!健司は彼女が出来た、入学式の日に健司が一目ぼれしてしまい、ひょんな事からお互いに知り合い仲を深めて行った、健司がお菓子研究会を作る時に話しを聞いて、立ち上げに協力してくれたのも大きい、その後、想い合うことになったのを気に健司が頑張って告白した結果付き合うことになった。
「悠馬さぁぁぁぁん!!どうすれば良いですかぁぁぁぁぁ?!」っと泣き憑かれたのは良い思い出…だと思う…。
月城悠花、あの夏の日に告白してきたクラスメイトの一人、陸上で結果を残して大学も推薦で進学、俺を追いかける関係で隣の部屋に薫と一緒に住むことになる。
鳴無薫、悠花とルームシェアで俺の隣に住むことにした元クラスメイト、夏に悠花と一緒に告白してくれた子。清華と同じくピアノで有名になり音大に進学した。今は留学しようか真剣に検討してるらしい。
東原優理…健司の恋人…志保の大切な場所、俺が志保に告白された場所…あの丘の上で健司が思い切って告白した事で優理ちゃんも健司を好きになっていた事でお互いに気持ちを伝えあう。
優里ちゃん自身も、健司の夢、想いを聞いていて力になりたいと、側で支えたいと思っていたそうだ。
そして、優理ちゃんも告白をしようと思って居た所に健司からの告白…二人共、俺達の前で泣きながら想いを伝えあい恋人になった。
そして、高梨陸と中本翼…陸は学園祭で演劇部に飛び込み、そこで仲良くなった双海唯華先輩と何時の間にやら仲良くなって、先輩の卒業式に改めて告白した事で陸と双海先輩は正式に恋人になったし、翼は翼で1年目の学園祭の準備期間に知り合った、柚美ちゃん達の友達でもある、宮下玲奈と、その年のクリスマスに宮下玲奈からの告白で、付き合う事に…ってな感じで、悠馬組は悠馬組で色々と上手い事進んでいった。
そして…俺の恋人達…いや、婚約者達はと言うと…。
星川愛央…姉の仕事に憧れ看護師になるために猛勉強して看護学校に通う事になった。あれから髪を伸ばしており、今は肩から少し下くらいまで伸びた事で大人っぽさも上がってふとした仕草でドキっとする事も多くて困る事も多々あったり…。「私もお姉ちゃんみたいに人を救う仕事がしたいから看護師になりたい!」っとそう言った愛央はとても輝いて見えた。
天音志保…母のお店、実家でもある喫茶店を継ぐために管理栄養士などの資格を取るために進学する。有希華さんからは無理に継がなくても良いと言われたが志保自身が「お店に来てくれて笑顔で帰っていくお客さんの姿を見るのが好きだから」と、継ぐ事を決めた。
伊集院清華…一つ年上なだけあって一足先に音大に進学した、最初の一年は実家から通っていた。
留学の話も勿論あったが「今の自分があるのも、皆に評価される演奏が出来るのも悠馬くんが側に居るからだもん、私は留学して離れるくらいなら悠馬くんの側に居て演奏している方が私らしく居られるよ。」と言われて仕舞っては俺から行ってこいとは言えなかった。
それから、俺はと言うと…。
色々な人達、色々な経験、辛い事も楽しい事も沢山あった中で出した答えは…獣医だった。
俺は、獣医を目指している…動物は前の世界でも好きだったし獣医にもなりたいなと、思ってたのも事実だけど叶わなかった事もあってこの世界でならと夢を叶えるために今は奮闘しているところだ。
それとYouMaの活動も勿論、続けてる。今は俺だけじゃ無く愛央や志保と一緒に歌って演奏は清華がしたり薫がしたりとすっかりグループみたいになってしまってる。
後、アルバムが欲しいです!っと生放送でファンの子が言ってくれたのもあって、デザインは愛央、ジャケットの絵などは柚美ちゃん達が協力して書いてくれたりしたのを毎月数量限定で売りに出したりもしてる。
っという感じでこの3年で色々な事が様変わりしたり変わらない事は変わらなかったりと目まぐるしくも楽しい時間を過ごす事が出来たと思ってるし色あせる事の無い3年間だったと心から思う。
「悠馬…何を黄昏れてるの?」
「別に黄昏れてないって…。」
愛央の声に反応して後ろを向くと、俺の婚約者達が立って居た。
「絵になってとてもかっこいいですけど、先ずは片付けを終わらせましょう?」
「そうそう、やっと4人で暮らせるようになったんだしね?」
そう、俺達はこの春から4人で一緒に暮らす事になっている、正式に婚約したのもあるが、俺がそうしたかったのだ。
「そうだな…でも、その前に…愛央、志保、清華。」
俺の呼びかけに3人揃って顔が疑問顔になってる。
「本当に、ありがとう。俺を好きになってくれて、愛してくれて、側に居てくれて、本当に感謝してる。」
きょとんっとした顔をした後に3人が3人共に顔を見合わせて笑顔になった後…
「私からも、私を好きになってくれて愛してくれて、側に居てくれてありがとう。」
っと愛央が…。
「私からもです、好きになってくださって愛してくださって、受け入れて下さってありがとうございます。」
っと志保が…。
「私も、側に居させてくれてずっと助けてくれて、好きになってくれて愛してくれて、ありがとう。」
っと清華が…。
3人がそれぞれ、愛央と志保が俺の手を取って、清華が俺の胸に手を当てながらこう言った…。
「「「愛しています、悠馬。これからも末永く宜しくお願いします。」」」
真摯にそう俺に伝えて来たから、当然俺からも…。
「あぁ、勿論。俺も愛央と志保と清華を愛している、俺達なら出来ない事だって無い、どこにだって行ける。それこそ、この大空の果てを越えてだって…。」
「「「喜んでっ!どこまでだって着いて行きます、いつまでも貴方と一緒にっ!」」」
そう言った3人と俺の左手の薬指にはとても綺麗な指輪が春の訪れを告げる太陽の光を反射してきらめいていたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これにて悠馬のお話しは終わりになります、長い間お付き合いくださりありがとうございました。
一度削除をしたり書き直したりしてここまで何とか形に出来ました、それもこれも皆さんの応援のお陰だと思っております。
これからの悠馬と愛央、志保、清華の未来に幸有らん事を願いながら物語を締めさせていただきます、本当にありがとうございました!!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます