第41話 次の日
あの放送の後校内を歩いているとちょいちょい声をかけて貰ったり飴貰ったり(大阪のおばちゃんかな?)する様になったのは良い事だと思う、思いたい。
それと、帰宅してから貰ったラブレターを呼んでいたら帰って来た菜月に見られてジト目と共に「モテモテですね兄さん。」っとヤキモチ妬いてますって感じで見て来たから全力でナデナデしてご機嫌を取った。
そして、何故か母さんまで拗ねたので同じように撫でたら直ぐにご機嫌になって息子がモテるのを喜んでくれた。
一夜明けて次の日、愛央と清華先輩と先ずは合流して志保と合流する為に歩いていての話題はやっぱり昨日の事の訳で。
「それにしても昨日の放送はびっくりだったけど、少しは効果あると良いね。」
「ですね、貰えるのは嬉しいけど、対応できないのは物凄く悪い気しかしないんで・・・。」
「まぁーでもそこは仕方ないって、てかクラスの子があの放送の時に言ってたんだけど、読んで貰えるだけで充分嬉しいって実際に言ってたよ。」
「そうなんだ?本当にそう言っていて思ってくれるなら少しは俺も救われるかな~。」
「悠馬君は優しいね、そんな事気にする男子なんて聞いたこと無いよ。」
「うんうん。」っと隣で愛央が頷いてるのを見ながら女性のお陰で特に何もせずに生活出来てるやつも居るだろうに、感謝を忘れるのは男とか女とかの前に人として駄目だよな~。っと考えていた。
「別に俺は普通ですよ、そもそもにして母親が居るから俺だって好き勝手やって生活できる訳だし「YouMaさん!!!」(野太い声)・・・・え?」
「えっと・・・君は・・?」
「あぁ・・・本物だ・・・いきなりすんません!!どうしても渡したいものがありまして・・・・。これ読んでくださいっ!!」(野太い声)
「ぉ?ぉぅ・・・。ありがとう・・・?」
「ありがとうございます!失礼します!!!」(野太い声)
「きゃぁぁぁぁぁぁ!渡しちゃったぁぁぁぁ!受け取って貰えたぁぁぁぁぁ!」(微妙に高くなってるけどやっぱり野太い声)っと叫びながらいきなり表れた人は俺に手紙を渡して居なくなってしまった。
「・・・・え?何今の?」
「あぁ・・・遂に出てきちゃった・・・・。そっちの人・・・。」
「来ましたね・・・。遅い位では?信じたくないけど・・・・。」
「だね、悠馬君の人気や活動範囲を考えたら遅い位ではあるか・・・も・・・?」
「つまりだ・・・・そう言う趣味の人って事か・・・・。」
ひえぇっと寒気が身体を走って更に尻穴がきゅっと引き締まってしまった俺は悪くないと思う・・・思いたい・・・。
「何かお尻がきゅっと締まったぞ今・・・・。そう言う趣味を否定はしないけど巻き込まないでくれ・・・。」
俺が好きなのは女の子なんだ女の子が好きなんだ・・・・。っと思いながら受け取ってしまった以上は読まないとなっと思いながらも読みたくないと思う俺も居て・・・・。
「あ、あは・・あはは・・・。ほら!友達に成りたいだけかもしれないし?あれじゃ無いと思うけど・・・・。」
「そうそう!きっと友達になってくださいとかそう言うのだよきっと!絶対違うと思うけど・・・・。」
「なぁ・・二人共、安心させたいのか怖がらせたいのかどっちなん?」
「あははは・・・。」っと視線を逸らして苦笑いをする二人を引き連れて登校しながら途中で志保とも合流して、直ぐに俺が青い顔をしてるのを不思議に思った聞いて来た志保に説明したら、物凄く嫌そうな顔してくれて俺の中で志保の好感度が上がったのだった。
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「悠馬くーーーーーん!おはよっっ!」
「あ、はいー。おはよーですー!」
「部活しましょーーー!!!パンフレット読んでね!!!!」
えええ・・・昨日も貰ったのに・・・・。デジャブだ・・・。
はは・・っと愛想笑いで受け取るだけ受け取ってそのまま下駄箱に進んだんだけど・・・・、バサバサバサバサ・・・・。
「うっそぉん・・・増えてない・・・?」
「増えてるね・・・。」「増えたね。」「増えましたね。」
「なんでぇ・・・・?」
「ほらさっき言ったでしょ?読んで貰えるだけで嬉しいってこれで証明されたねー。」
嬉しいけど嬉しいけど!これはもう何と言うかね・・・・?
その後3人に協力してもらってかき集めて確りと全部拾って教室に向かった。
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「皆おはよー!」
「あ!悠馬君おは!」「おはよー!」「今のは私によ!!!」「はぁ?!寝言は寝て言いなさい!」
うん、デジャブだ・・・前も聞いたなあの流れ。
「「悠馬君おはよ!」」
「お!悠花と薫もおはよ!」
「早速何だけど・・・ファンクラブ作って良い?」
デジャ・・・「え?」・・・今何て言った?
「だからファンクラブ!」
「え?誰の?」
「勿論、悠馬君の!作りたいんだってさ!」
「ぇぇぇ・・・・。いやだって既にYouMaファンクラブあるよね?非公式だけどさ。」
「うんうん、それとは別で清蘭高校の生徒しか入れないファンクラブ!逆月 悠馬君のファンクラブ!」
「いやまぁ・・・良いけどさ・・・。何も出来ないよ俺?」
「うんうん、少しでも接点持ちたいってだけだろうし悠馬君は気にしなくていいと思うよ。」
「まぁ、それなら・・・。あぁそだそだ、ちょっと待ってねー。」
そう言いながら自撮りしまくって映りの良いのをいくつか見繕った。
「良かったら何だけどさ薫、連絡先交換して貰えないかな?」
ピリッっと教室の空気が固まった・・・。
「ふぇ、勿論勿論!よろしくお願いします!」
そう言ってスマホを出してきた薫と連絡先を交換してさっき撮った写メをフリッペで薫と悠花に送ってあげた。
「ふぁぁぁ。もう明日には死ぬんじゃないのこれ・・・・。」
「何ていい日なの・・・・。」
「大げさだから・・・、さっきの写メをファンクラブ作るって人に送ってあげてね。最初くらいは一応特典って事で・・・。」
「は~い!多分、嬉死するかもだけど!」
「この笑顔のとか心臓パーンするかも?もしくは嬉ションするかも?」
「どっちも我慢させて!!流石に俺の写真で死なれたら俺が辛いからっ。」
「分かってるって!!死ぬ気で我慢させるから!それじゃちょっと行ってくるね!!」
そう言って大事そうにスマホを抱き締めて悠花と薫は教室を出て行ったのだった。
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