第7話 探偵、あらわる

 ケンタとナナミは保健所で迷子の柴犬について聞いてみたが居ないと言われた。ケンタとナナミは無言で保健所を出る。すると、目の前に堂島さんが立っている。二人に話しかけてくる堂島さん。

「ねぇ、わたし、知っているよ? 柴犬の居場所」

 この言葉にケンタとナナミは驚いた。聞かせてくれとケンタは言った。堂島さんが柴犬のことを話し始める。

「柴犬は何を考えているかわからないけど走って行った。南の方向へと逃げ去ったと言われているけど、実は北の方向。飼い主は気が動転していたかららしい。となりのクラスの女子が体調不良になったらしいと言われているけど、それはウソよ。その時すでにとなりのクラスの女子が柴犬を拾っていたと思われる。わたし、こう見えて情報収集が得意なの。今までとなりのクラスの女子が飼っていなかった大人の柴犬の散歩をしていたところをわたしは目撃している。柴犬があんまりにも可愛いから言えなかったんじゃないの? ますます返しづらい拾ったその女子。悪気はないと思われるけど、となりのクラスの女子が柴犬を拾っていたのよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る