第十一話 其ハ何ヲ求メ彷徨ウカ③
ど、どれだけ歩いたっけ?もうシャツに汗がついてべったりするから気持ち悪いんだが?
頭の中でドナドナが三周するくらいには歩いたぞ。
湿気は一つも感じはしないが、何か、どんどん疲れてくるって言うか、倦怠感が凄い。
目眩もさっきより酷くなってるし、汗も結構かいたし、明らかに体調が尋常じゃないほど悪くなってる。
うっぷ、気を抜いたら吐きそう。
あー、まずいふらつきが............
瞬間身体から力が抜け、支えを失った身体は地面へと倒れる。
手で受け身すらとれなかったため、身体に衝撃と痛みが走る。
だが、俺は声を上げる気力すらなく、ただ口をパクパクと動かすことしか出来なかった。
死、死ぬのか?
原因を考えるほどの余裕はないし、何ならもうすぐ意識が飛ぶ。あの世とこの世を行ったり来たりする感覚を繰り返し感じていた。
「っぁ、あれ?」
ふいに身体から変な力が抜けて倦怠感が嘘のみたいに無くなった。ひどい目眩も治まっていて、今は走ったり跳んだりできるほど体調が良くなっていた。
「ふぅー、な、何だったんだ?」
ゆっくり立ち上がりながら一言こぼす。
さっきから身体に不調起こりすぎじゃね?
でも、殺気みたいなことが起きたからか今体は元気だし、あんな酷いつらさを体験する前よりも疲労を感じていなかった。
「進んではいけないのか.....だが後戻りしても何もないし、戻れるかどうか分からんし、の垂れ死ぬよりか進んで死んだ方がまぁ、マシかな。」
一人で覚悟を決めて、先に進む決意をした。
俺の人生前半に困難詰め込み過ぎやしないだろうか?
..........ん?あれ、扉じゃね?
本当に、ホントに豆粒ぐらいだが、白以外の色が見えた。茶色..と言った方がいいだろうか。まぁ白と間反対の色が小さく見えるのだから、あそこに向かって行けば何かしらの進展があることは確かだ。
「っし、行くかあの場所に。」
いや、来たはいいよ?来たはいいんだ。
でもね、謎解きはやめて欲しいかな。
うん、扉に何か変なマーク、と言うか刻まれたー、絵?があるんだが。
左からZの順で、
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──┴──
いや、分かりずっら!
ところどころかすれてて離れてるのか離れてねぇのかわかんねぇ!
.......ま、多分縦線だけが掠れて途切れてるように見えてる、のか?じゃねぇと他のやつと被るもんが出てくるし。
うん、詰んでるなこれ、わかんねぇもん。
道......も引き返させてくれないもんねそうだよね。
後ろを振り返ると、さっきまであった道が全て、キレイさっぱり消えていて、底の見えない闇が広がっていた。
しかも崩れた道は今もなをパラパラと音を立てながら崩れ始めていた。
「あ、あほぉ!殺す気かっ!」
急いで謎の扉の方向へ振り返ると、俺は何とかして開けようと突進を試みようとするが、目に入った
「扉の取っ手ぇぇぇぇぇ!」
突然出てきた扉の取っ手を握りしめて回す。
もちろん鍵がかかっていたら死ぬが、今回はそんなことはなく普通に開いてしまったので、命の危機から来る焦燥感に刈られた俺はもちろん、
「うべぇ!」
スッ転んでしまうのであった。
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あけおめ!
ことよろ!
by 時亜 迅
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