犯人は一人だけ
@Raru0309
旅館での出来事…
ある日近くに川がある古い旅館で30代くらいの男性が倒れているということで
探偵の私、橘 実が呼ばれた こんな名前だけどれっきとした男だ
私が呼ばれるということは警察では手がつかないのだろう
「よく来てくださいました」
新米の若い警察の方だろうか見たことのない顔だ
「実さん来てくださりありがとうございますわたしの名前は杉田と申します」
「あぁ、それでどこで起こったんだ」
「それが、犯人がわかってしまって」
「なに!?」
「だから上の人はもう帰ってしまっていて」
「じゃあなぜ俺は来たんだ」
「世話になっているから旅館でお休みくださいと」
「は〜わかったそれじゃ君はもう帰っていいよ」
「それが上司の方が僕も実さんに付き合えと」
「ん?なんだそれ」
「はい、すみません」
「いや、謝ることではないまぁいいかそれじゃ行くよ」
「はい」
面倒くさいことになってしまった
こんなことなら家にいたほうが十分マシだ
まぁいいか今日一日くらいゆっくりしよう
夜になり温泉からあがるとある年のとった男性に話しかけられた
「なぁ君名前は?」
「橘 実です。あなたは?」
「私は黒田 永生だ。実くん早くここから出たほうがいい」
「なんでですか?」
永生さんは小声で
「ここでは毎日のように人が消えるんだよ」
「なぜですか?」
「それは俺も知らんが消えることは確からしいだからあんたも気をつけろよ」
「永生さんはここにまだいるのですか?」
「いや、俺は明日の朝には帰るよ」
「そうですか」
変な噂だなと思った
これを杉田に話すと
「そんなの嘘話ですよ」
と、からかわれた
だが永生さんの内容は嘘とは思えなかった
次の日の朝食堂に人が集まっていることに気がついた
そこには杉田もいた
「杉田なんのさわぎだ?」
「実さん永生っていう人が消えたらしいですよ」
「んなっ!」
「実さんの言っていた噂は本当だったのかもしれないですね
一体誰から聞いたんです?」
「それは昨日も言ったろ」
「そうでしたっけ?」
「そうだ」
「忘れました」
「永生さんだ」
「今日消えた人じゃないですか!」
「あぁ、そうだ」
こいつに絡まれると疲れる
から早く話を切りたいところだが
「杉田!」
「はい、捜査ですね」
「あぁ、そうだ行くぞ」
今回は別だ
「まずは聞き取り調査だ」
「はい!」
まずは旅館の従業員に聞いていこう
「従業員の松坂です。私は伊藤さんよりも先に帰っていましたので
今日の朝犯人がいることに気が付きました」
「ありがとうございます。伊藤さんはどうですか」
「私は松坂さんのすぐ後に帰りましたので松坂さんとほとんど同じです」
「ありがとうございます」
次は旅館の宿泊者だな
二日酔いの男性と美人の女性がいるので聞いておこう
「和泉です。私は酒を深夜に飲んでいました。」
「どこでですか?」
「おそらくここで」
「時間帯などは」
「うる覚えですが1時辺りに寝た気がします」
「ありがとうございます。あなたは?」
「斉藤です。夜ずっと起きていてぼーっとしていました。
ですけど私はしていません。」
「ありがとうございます。まだ決めつけているわけではないので」
この旅館、昨日の夜いた時点ではこの人数しかいないのか
もう少し考えよう
「杉田お前は誰だと思う?」
「斉藤さんかなと」
「なんで?」
「だってどう考えても犯人がはくセリフでしたもん」
うーん確かにあるかもしれないが証拠がない時点では断言できないな
「実さんはどう思います?」
「まだ考え中だ、んちょっと待てよ杉田従業員は怪しくはないのか
従業員もそれっぽいセリフはいてたぞ」
「いやそれはないですよ」
「なんで?」
「それは夜トイレに行ったときに従業員の人たちが帰る姿を見たんですもの」
「あ〜そっか」
もう一度聞いてみようか
「斉藤さん朝の出来事を教えてくれませんか?」
「朝は…あっ確か誰かが2人外に出ていっていました」
「それは何時頃?」
「3時頃に」
「服装は」
「暗くて見えませんでした」
「ありがとうございます」
「松坂さん伊藤さんあなた達がその時間に帰ったという証拠はありますか?」
「はい、私達従業員はタイムカードがあるので、しかもその後すぐに別店にいる
友達にもあったので」
「ありがとうございます」
確かにその履歴を見ると友達ともあっているんだろう
「和泉さんあなたがお酒を飲んでいたという証拠はありますか?」
「言うまでもないですよ見たほうが早い」
そこには机の上にある大量の酒があった
確かにこれも信頼できる
「分かりました。犯人はこの中にいます」
「誰ですか?」
「犯人は杉田お前だ」
「え?僕ですか」
「僕じゃないですよ。証拠はあるんですか」
強気に杉田が言った
「証拠はお前昨日の夜何してた」
「トイレに行ってました」
「外に行ってただろ」
「いいえ、行ってません」
「外靴濡れてたぞ」
「うっ」
俺はあらゆる場所をちゃんと見ていたまぁ探偵の基本だな
「外で何してた」
「何もしていません」
杉田が一瞬にして弱気になった
「斉藤さんは外に2人出ていったと言っていた
そしていま外に出られるのは俺か杉田か黒田さんか斉藤さんくらいだ」
「そして外靴が濡れていてしかも黒田さんの外靴はない」
「お前しかいないだろ、決定的なミスをおかしすぎだブラフでもあったのか?」
「流石ですね、実さんは、まぁそうですね今回は手を抜きすぎましたね
僕の負けです」
杉田はあっさり罪を認めた
その後警察が駆けつけた
「ありがとうございます!実さん流石ですね」
警察の調査により今まで見つからなかった死体は川の下流に流されていたそうだ
そしてこれで終わりではない
杉田の言った【今回は】が引っかかるので調べてみたら
やっぱり前の旅館の事件もその前も最初から杉田が関係していたそうだ
今までの犯人は杉田に脅されていたらしい
警察だからこのことを言えばすぐにわかると、と言って
杉田は本当に恐ろしいやつだ
なぜ旅館人を殺すかは詳しくはわからないが
聞いた話では杉田は昔この旅館で親を殺されたらしい
もしかするとその怨念がまだ続いていたのかもしれない
そしてわかりやすいミスをおかしたのも俺に助けを求めていたのかもしれない
もう殺したくないと
まぁそこまでは考えすぎかもしれないが取り敢えず終わった
これでこの旅館の噂も消えるだろう
だが一つ謎があるなぜ杉田は黒田さんを殺したのだろう
酒を飲んだ和泉さんのほうがまだ殺しやすいはず
確かこの前なくなった人の名前も黒田だった気が
いやそこまではもうせんさくしなくていいか入り過ぎたら
「次は俺が呪われちまいそうだからな」
そう言って旅館を俺はでていった。
犯人は一人だけ @Raru0309
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます