守護神アクセス
higan
Abstract
守護神アクセスとは
二十一世紀初頭、ノストラダムスの大予言を超えて間もない時期に、世界を揺るがす発見があった。自分たちが暮らすこの世界の外側に、十一の異世界が存在するという発見だ。そしてそれらの異世界は、我々の世界の夢や記録を基にして生まれていた。
異世界の開拓者であり、住民である特別な存在は我々人類と同じ言語を利用できた。なぜならばその守護神というのはこちらの世界の死者やおとぎ話、神話の伝承といった夢物語が、命あるものとして転生した存在だからだ。
彼ら守護神は、そうやって人間界から産み落とされた。だからなのだろう、人間と契約している守護神は、彼らだけの特別な力を人間に貸し与えてくれる。それ以外にも、もしかしたら守護神側にもメリットはあるのかもしれないが、詳細を人間側が深く理解する程、研究が進んでいなかった。
人がこの世に生を受けた瞬間から守護神との間に結ばれた契約。加えて、契約した守護神の能力を借り受け、人間界で行使すること。それらを総称した、人と守護神との営みを彼らはこのように呼んでいた。
守護神アクセス、と。
これは守護神と共に発展することを選択した、もしもの世界の近未来。二〇七X年の出来事だった。
***
※守護神アクセスというタイトルの作品に関する捕捉は近況ノート『守護神アクセスについて』というところに少しだけ情報を載せているので気が向いたらそちらも見てみてください。
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