第2話 改めて

「え?」

私は、斎藤 慶一と佐藤 鈴に聞いた。

だが、鈴が

「覚えてないならそれでいい」

そう答えて、慶一の手を引っ張り、その場から去るように、前へ進んでいった。

鈴は、私に対して、入学当時から、冷たかった気がする。

私は、人と関わるのが、昔から苦手だった。

だから、今日、彼らに話しかけようとしたのにも、かなりと勇気が必要だった。

でも、私の見た目では、とても陽気な人間に見えてしまうらしい。


~放課後~

私は家に帰り、今日の話の内容を整理した。

(過去に会ったことがあるだろ)

どうもあの言葉が、引っ掛かる。

確かに、彼らとはじめてあったときは、どこかであったことのあるような、懐かしいような、不思議な感じだった。

でも、私は、身を隠すために、中学生の人間の姿になっている。

この姿になる前は、ずっと霊体のような体をしていたから、彼らには、会ったことがないはずなのだ。


~次の日~

私は、今日、学校を休むことにした。

理由は、昨日の彼らの言葉を整理するためだ。

私は、いつでも本当の姿(霊体的な姿)になることができる。

私は、霊体となって、あの世とこの世の境目辺り、三途の川の上流の方にある幽霊歴史図書館に行った。

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