義妹の部屋で✕✕✕してたのがバレてしまったのだが、それを機にまったく会話がなかった義妹との接点が増え……

深谷花びら大回転

プロローグ――義兄が全裸で立つは義妹の部屋の前

 僕――羽織はおり数多あまたには一つ下の、血の繋がりのない妹がいる。名前は羽織はおり唯菜ゆいな


 片親だった僕の母親は同じく片親だった唯菜の父と8年前に結婚。僕が小学校3、4学年の頃だったか、一緒に暮らし始めた。


 その時はまだ唯菜と会話できていた。子供の頃とは言え、かなり仲が良かったんだ。


 ある時期を境に僕と唯菜との間で言葉が交わされなくなった。


 これといった理由はない。多分、思春期からなるものなんだろう。


 会話もなければ目すらも合わせてもらえない。意図的に逸らされているのは間違いないと思う。


 ま、妹を持つ兄は皆こんな感じか。『兄妹仲は良いですね! 喧嘩とか全然ないし食事中とかちょー喋ってます! お兄ちゃんと!』なんてのは個人撮影でたまたま映った謎の飛行物体ぐらい信用できない。世にいる兄は誰もがゴミ扱いされてるはずだ、きっと。


 そう僕は自分に言い聞かせ、家での居辛さを紛らわせる。



「……いや、さすがにこれは開き直りすぎているのかもしれないな」



 ついさっき唯菜は外に出かけて行った。家には誰もいない、休日の昼下がり。


 僕は今、唯菜の部屋の前で――ローションの入った〝性処理おとなの道具おもちゃ〟を片手に〝全裸〟で立っている。


 開き直りすぎている。どうせ嫌われているんだから〝ナニ〟したっていいだなんて……。


 これからいけないことをするんだという自覚はある。ありながらそれでも僕はスリルを求めた。


 普通に飽きてしまった。と言っても、アブノーマル程ではない。高校生にしてはちょっと……それくらい。


 でもまあ、変態と罵られても否定はできないな…………だって僕はこれから――、


 唯菜の部屋で――オ○ニーするんだから。

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