アスマイト・ダンジョン！

第4話 「城内に侵入者！」

夜が明けて、ヒデオはゆっくりと目を覚まし始めた。

目が覚めたとたん、隣にいるラリッサの顔を見て、恥ずかしさと照れくささで、思わず涙が出た。

「こ…こ…これは何だ…？」

その音で目を覚ました彼女は、ドアのそばの床にいる彼を見て、「おはようございます」と挨拶した。

「こ…こ…こっ…ここで何をしてるんだ？」と、髪で胸を隠し、腕で下半身を隠しただけの裸の彼女を見て、彼は問いかけた。

彼女は微笑みながら、自分の体を見るなり、その瞬間完全に意識を失った彼に力拳をお見舞いしたのです。

その出来事からしばらくして、彼は目を覚ました。しかし、ラリッサは自分を殴ったことを謝り、服を脱ぐのは癖なんだと言った。

二人は朝食をとるためにカフェテリアに行った。

ヒデオはバゲットと牛乳、ラリッサはいつものサラダである。

同じ人が肉や魚を食べるのは、皇帝と一緒にいるときか、ハッジマグの重要な会議のときだけだ。

次に、二人は帝国に帰り、皇帝に訓練の様子を報告することにした。

ラリッサはテレポートの魔法でポータルを開き、皇帝のいる場所に直接入れるようにしたのだ。

ヒデオは周囲を見渡し、ここが第二の故郷になるのだからと、涙を浮かべてガスマイに別れを告げた。

二人はポータルに入り、皇帝の広間に姿を現した。

二人は彼の前にひざまずき、彼は話し始めた。

「ラリッサとヒデオを歓迎します！」

二人はまだひざまずいたまま返事をした。

「ただいま、陛下！」

ダッカは、ひざまづきながら頭を上げるように言った。

「ラリッサ、報告せよ？」

「陛下、私はまずヒデオに最も基本的な魔法書を渡し、シヒと存在する種族について正確に説明しました。しかし、私はハジマグの間で、悪魔に関する新たな証拠を確認する使命を受けたのです。つまり、この間、ヒデオは勉強に専念していて、その間に起こったことを私はあまりフォローできなかったので、彼が状況を説明したほうがいいと思います」ラリッサは少し不安げに言った。

「よくやった！ヒデオ！トレーニングの状況を報告せよ？」

「はい、お父さん！ラリッサがいなくなってから、彼女から渡された 本を読み終えて、ブランル語について勉強し始めたんです」ヒデオはこう言った。

しかし、陛下が驚いて尋ねられたので、彼はそれを遮った。

「ブランル！？その言葉、知ってるか！？」

「はい、父上、しかし実は俺だけが知っているわけではありません。ブランルの経典は、アスマイト、つまりこの世界の再創造者の物語を伝えるために存在します。現在、解読できる人はあと数十人います。白魔法については、シヒのエネルギーを利用した力であり、王侯貴族や平民であっても、誰でも使えるというわけではない 」ということだ。

彼は陛下に報告するようになったが、自分の番だけ、ダッカは彼に尋ねた。

「どういう意味だ？」

「シヒが足りない人は、白魔法そのものに飲まれてしまう可能性があるということです」と、ヒデオは父の不安そうな顔を見ながら、また言った。

「つまり、誰が使っても…」

「そうだ父さん、シヒを使う者と持たない者は死ぬんだ！」と、ヒデオはダッカの言葉を受け止めた。

「つまり、あなたもその白魔術を使うのですか？」 陛下のコメントです。

「はい、父上！」ヒデオはすかさずそう言った。

皇帝は態度を一変させ、猛然と椅子の腕に両手を打ち付けた。

「あなたはその魔法を使うことは禁じられているっ…―――！」

突然、ラリッサが陛下に割って入り、通信してきた。

「陛下、興奮される前に、次のことをお知らせします。ヒデオには、ガスマイの中では誰にも理解できない特殊な能力がある。彼は無限のエネルギーを持っていて、私から聞いたところでは、失ったエネルギーを回復するために必要なのは睡眠だけだそうです。彼の白魔術をこの目で見たが、魔族を滅ぼす大きな味方になると思う」

「ラリッサ・ヤイガってどういう意味？」陛下に質問した。

「つまり、魔族がラパシ帝国への攻撃を組織しているのだ。なぜ今になって攻撃なのかと思ったが、実は私たちハジュマグは魔族の指揮官の一人がラパシ帝国に潜入していることを突き止めたのである。陛下にお勧めするのは、すべての帝国の会議を決めて、私との戦いに備えていただくことです。いつかこの世界の運命を決める大きな戦いがやってくる」とラリッサの不安な気持ちを伝えてくれました。

ダッカは彼女を見て、「この話は本当ですか」と尋ねると、彼女は「はい」と答えた。

「あなたの話を信じます……そこで、我々レオサ帝国は、ハーク湖での会談を提案する」

「ありがとうございました、陛下！」ラリッサに感謝した。

「パパ、ママとお姉ちゃんと話してくるから、帰るのを許してくれる？」とヒデオは聞いた。

ダッカは「はい」と頷き、ヒデオは問答無用で会場を後にした。

すでに廊下で、ヒデオは母の部屋から邪悪な気配を感じていた。

彼は状況を知るために、まるでその場にいるように物や壁を見通すことができる 「ビジョンレンズ」という魔法を使った。

この魔法で3キロ先まで見える。

魔法を発動すると同時に、母ジョイアンナの封印された部屋に入り、人がいるのが見えた。

彼は自分の存在を隠すことにして、彼女の部屋へ急いだ。

しばらくして、封印された部屋の扉の前に立つと、部屋を封印している魔法のルーンに手を当てて、片側だけ開くように改造した。

つまり、部屋の内側からは、扉が開いたことがわからないようにした。

その人を母親から遠ざけるために、攻撃魔法をかけたのだ。

その人が離れていき、そのままベッドの上にいる母親を抱き上げに行った。

母親の透視能力を奪おうとした者は、黒い炎の魔法攻撃、それは紫炎の火球であったが、ヒデオはこれをかわしたが、結局は城壁に当たって壁の一部を破壊してしまった。

すでに会場内では、攻撃の瞬間、大きな音が鳴り響いた。

ある衛兵が、妻の部屋の壁が破壊されたことを陛下に報告しに来たのです。

さっそく皇帝は、ラリッサと同様に護衛の一団を同行させるように命じた。

「ジョイアンナ！」

「ヒデオ！！」

二人は同時に、二人の身に何も起こっていないことを願うように言った。

皇后の間に戻ると、ヒデオも敵も疲れていたが、互いに攻撃を交わし続けた。

しかし、ヒデオが攻撃をかわしたその瞬間、母親は口から血を吐き始めた。

彼女の命がかかっているのだから、これ以上長くはかからないと思ったのだろう。

そこで、脳内にある五重の封印の第一階層を解除し、白魔術の禁じられた呪文の一つを使うことにしたのだ。

彼自身は、この魔法を使用するとき、 「スピリットフォックス」、それは9尾の狐の形をしたエネルギーを与えることで構成されていることを知っている、この魔法に加えて、彼はまた、「光火球」を使用し、 「スピリットフォックス 」の魔法の補完である。

補完を使う前に、敵の情報を知るために「リーディング」も使っていた。

しかし、「光の火球」は完成し、なおかつ部屋の壁の一部を破壊していた。

敵を永久に駆逐し、終わるとすぐに母親をベッドに寝かせ、「ビバーム」の 使用を開始した。

この魔法は、シヒと使用者自身のエネルギーで構成されています。

彼が最後のエネルギーで母を癒しているその時、ラリッサとダッカの二人がやってきた。

二人はヒデオの方を見ると、細い体に、皮膚が透けて骨が見え始めている。

「ヒデオ！！」ラリッサは心配そうにそう言った。

「だ…だ…だ…だっ…大丈夫っ……」彼はラリッサを見てすでに弱々しく答えていた。

彼女は、ヒデオの愛情に応えようとしないヒデオを心配し、後ろから抱きしめて泣いた。

「もういい……頼む…ヒデオ！」

そして、ラリッサの腕の中に倒れ込み、彼女の肩に頭を預けた。

天皇陛下自ら、衛兵を呼んで、ヒデオを部屋に連れて行き、休ませる。

しかし、彼とラリッサは皇后の部屋に残った。

ダッカは、王族を攻撃している理由と状況を詳しく調べてくるように命じた。

彼女は陛下の命令に従って頭を下げ、状況を確認しに行った。

その時、カヤ姫が現れ、父に事情を聞いたが、事情を聞くや否や、ヒデオの部屋へ走っていった。

部屋に着くなり、衛兵に中に入れるように命じたが、許してもらえない。

姫は泣きながら、入れてくれないなら父に話して城から追い出してもらうと言っていた。

その時、衛兵がヒデオの部屋の扉を開けて、兄の様子を見たのだった。

「に…に…兄ちゃん…？」

彼女は自分の目を疑い、兄の手を握りながら泣き出した。

その後、夜遅く、彼女の父親であるダッカ・ラインツ、つまり皇帝がヒデオの宿舎に行くと、娘のカヤが兄の隣で手をつないで寝ているのが見えた。

風邪をひかないようにと、毛布をかけて部屋を出て行った。

息子の宿舎に行った後、妻の宿舎に行った。

もうかなり夜が更けているというのに、彼女はもう目を覚ましていた。

「どうしたの？」ジョイアンナが質問した。

彼は言葉を発することができず、躊躇していると、彼女は再び口を開いた。

「あたしたちは彼に多くのダッカを負っています。本当の息子ではないかもしれないが、彼には大きな借りがある」

「その通り、彼が目覚めたら、メダルとそれに相当するものを与えよう」とコメントした。

「屋敷を貸してあげれば？」と顔には出さず、彼のほうを向いて聞いてきた。

「ああ、そうかもしれないな」と確認した。

翌日、皇后はヒデオの宿舎に行くことにした。

しかし、目が見えないので、力をコントロールするために、夫に一緒に行ってもらうことにした。

なぜ見えないかというと、透視の力を手に入れたとき、その見返りに自分の何かを提供しなければならなかったからです。

千里眼の魔法は、ヒデオの白魔法と同じ魔法である。

白魔法は自分のシヒを消費する……透視魔法は使用者から物を奪う。

すでに宿舎にいたジョイアンナは、ベッドに腰掛けてヒデオの顔に手をやり、彼のシヒを感じると、微笑んだ。

「ハニー、2日で 元気になるよ」

2人はしばらく部屋の中にいて、それから出て行った。

二人はそれぞれ自分の部屋に戻っていった。

今この瞬間、彼らは一緒に眠ってはいないのだから。