桃囮島奇脳本

桃囮島

第1話 怪異の種

ついて無い 

この町に越して来て 安アパートを借りて 登校初日だった

一番近い駅を 検索して地図を眺めながら歩いていると 踏切に人だかりが出来ていた。やな予感がする 見える所に電車が止まっている

取り敢えず 人を掻き分け前に出ると 空間が開いていた

何だよ 空いてるじゃねえか 

鉄臭い臭いがした

踏切を見ると 毛布が敷かれていた

野次馬達は それを一目見ると散って行った

毛布から 両手が出ていたのだ

人身事故 ? 不思議と出血は 少ない 

登校初日にやな物を見ちまった


俺は近くの駅に急いだ 近くには大きな陸橋が横断していた

恐らくあそこから飛んだ様だ 時刻表を見て思った この駅は各駅停車しか止まらない 急行は通過するので 飛び降りるのには最適な様だ

くそ そう言えば電車は不通になってた

ホームは人だかりが出来ていた 俺は又人混みを掻き分け 前に出る 

あれ? 又空間が空いている

まさかと思い 線路を見下ろした 

毛布が 敷いてある 今度は 足が2本見えた


胴体切断かよ 最悪な初登校だ

俺は 電車を諦めて 駅を出た

取り敢えず タクシーに飛び乗り 運転手にその事を話した

この駅では よく有るらしい

運転手は慣れているのか 無神経に 

「真っ二つですか 嫌な物見ましたね」

と言っていた 

タクシーの運転手には 言わなかったが 嫌な所はそこでは無かった

最悪だったのは 最初の毛布から出ていた手が動いていた事だ 

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