第315話 知識以前に知能が無い
なので俺はあえてエリザベートを煽るように言葉を返す。
するとエリザベートはその表情を見ただけでブチギレているのが分かるくらいには額に青筋を浮きたたせ、顔を真っ赤にしながらプルプルと振るえいるではないか。
「へ、へぇ……っ。それは凄い自身ですわね。その自信がどっから湧いて来るのかは分からないのだけれども、きっと無知故に世界の広さを知らないのでしょう。良くも悪くも貴族の子供ですわね。自信を持つ事は時と場合によっては良い事なのだけれども、逆もまた然り。判断を間違えば死ぬことだってありますもの。故に知識がなければならないのですが、それすら理解できない程の無知なのでしょうね。そして私を攻撃したら我がカルドニア王国の者たちが許さないでしょう。その結果この場所は焦土と化し、グリーンウッド王国並びに帝国は眠れる獅子の尾を踏み、怒りを買った事を後悔するでしょう」
それでも怒りを爆発させまいと我慢しているようで初めこそは手が白くなる程強く握りしめていたのだが話している間に気持ちよくなって来たのか上機嫌に長話を始める。
見下した相手を自分の価値でもって説教しつつそれが正しいのだと上から目線で講釈を垂れて押し付けるのは、中毒性がある程気持ちが良いのだろう。
前世では俺が働いていた会社の同僚にも何人かそうやって承認欲求を制御できずに『自分が気持ちよくなるために年下の部下を捕まえてマウントを取りながら講釈を垂れる』奴が何人か思い当たるし、SNSにはそういった、求めてもいないのにいきなり横から突っかかってマウントを取り始める者達で溢れ返っている事からもその事が窺える。
「おばさん、さっきから気持ちよさそうに語っているけど間違いだらけですよ。まず、自分達は攻撃をされた被害者だから反撃をするようなニュアンスで話しているのですが、初めに攻撃してきたのはカルドニア王国側であるおばさん達ではないですか」
「……ぐぬっ」
「そもそも俺があの広範囲高威力の魔術を無効化したからこそ焦土と化していないだけで初めからするつもりなのにあたかも『私達の言う事を聞かないとこの辺一帯を焦土と化してやる』という脅しも意味が分からないですからね。言う事を聞く聞かない以前に焦土と化そうとしていたのに何故言う通りにすれば止めてくれると言い切れるんですか?」
「ぐぎぎ……っ」
「そもそも被害者は急に攻撃された我々なので許す許さないを決めるのはカルドニア王国側であるおばさんではなく俺達でしょうに、そんな事も理解できないのに『知識が無い』だのと言っていましたが、知識以前に知能が無いのではないですか」
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