国税局に行ってみる
入札には「期日入札」と「期間入札」があります。「期日入札」は1日だけですが、「期間入札」はその期間内ならいつ入札しても構いません。私が今回参加するのは期間入札で、6日間の日程だったので、最終日前日に国税局へ行きました。
入札会場の大阪国税局は、大阪城の真ん前にある巨大なビルです。緊張しながら建物へ入ると、いきなり自動改札のようなゲートがあり、職員の皆様が慣れた感じでスイスイと通過していきます。私は当然入館証など持っていないので、おずおずと受付の女性に申し出ました。
「あ、あのう、入札に来たものですが……(ドキドキ)」
「わかりました。こちらに必要事項を記入してください」
というわけで名前、住所、電話番号、現在時刻、訪問の目的を書きました。さすが国税局ともなると警備が厳重……ん、あれ、受付の女性が何やら内線をかけているではありませんか。
「あ、受付です。今から入札者が1名、そちらへ向かいます!」
え、そんな連絡しちゃうんですか……?
実は私、まずは遠くからその場の様子をうかがって、近寄りがたい雰囲気だったら諦めて帰ろうと思っていたのですが、担当課に連絡されてしまったことで初手からいきなり逃げ場を失いました。小心者、大ピンチ。
いや私、確かに入札に来ましたけど、それは徴収法の勉強をしているからであって、というか勉強ができないから勉強に来たわけで、つまり実際は単なる素人でこんな場所は場違いで、今めちゃくちゃ緊張してるんですけどー!?
などという本音は言えません。言ったら割と不審者です。内心ビクビクしつつ、ひとまずエレベーターで指定された階へ向かうと、ドアが開くなり真面目な顔をした担当職員がその場に待ち構えていました。
「入札の方ですね? どうぞこちらへ……」
案内された場所は、パーテーションで仕切られた狭いスペース。ナニコレ面接? まさかのマンツーマン対応に動揺を隠せません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます