第2話 私は植物を枯らす人

皆さまの周囲には、いますか?

「植物を枯らす人」


私の周囲には……ええ、私くらいですね。泣きたくなります。


私が関わる植物たちがかわいそうすぎて、もう植物は……と今でも思います。


では、なぜ今でも育てようとするのか。



あれは私が三十歳手前のころでした。

職場の人に話したんですよ。


「私、植物を枯らしてしまうんです……」

と。


「かわいそうすぎて、もう関わらない方がいいんじゃないかって思うんです……」

って。


そうしたら、ある人が言ってくれたんです。

「あんた、逆だよ」


びっくりして、「え?」と聞き返しました。


「植物ってストレス吸ってくれるんだよ。あんたの抱えているストレスは枯れるほどひどいってこと! 植物にストレス吸ってもらってなきゃ、あんた倒れるよ? だから、植物育てなきゃダメさ」


泣きたくなりましたね。

水を与えすぎないようにとか、日にあてる時間が短いのかとか、めちゃくちゃ悩みましたから。


「枯れたら『ありがとう』って感謝すればいいんだよ」


今、思い出しても泣きそうになります。

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