第2話   迫り来る苦悩

今は返信を待つかと思い、ベッドに寝転がった。


 「さて、どうしたものか。ううん…いつも通りかは…難しいだろうな。」


ピロン あなたの質問に返信が来ました。


 「あれ、返信早いな。」


 『ザマァ。あなたに魅力がなかったんですよwww。』


若干落ち着いていた精神の堰が崩壊して、キレそうになった。いや、キレた。


 「ふざけんなよ!何も知らないくせに!」


手当たり次第、紙を破いていった。

しばらく、紙が破れるビリビリの音がしていたが、そこに違う音が混ざった。


ピロン あなたの質問に返信が来ました。


 「ちっ!誰だよ!」


と言いつつもあの人からの返信を期待していた。


 『そうですか。すみません。後もう一つだけ質問してもよろしいでしょうか。

あなたの周りに親以外で口の堅い信用できる人はいますか?(なるべく、親友と彼女さんと関わりのない人でお願いします)いるなら、その人に打ち明けるのが良いと思います。

後、まずまず浮気をするというのは刺激が欲しい(まぁ性欲とかも含みますが)や、寂しいからというのが主な理由です。この中に考えられる理由はありますか?刺激に関しては知りようがないでしょうが、寂しいというのは考えられるのではないでしょうか。最後に、彼女さんのことをまだ好きだとおっしゃっていましたが、浮気をされた後はバラしてしまうと気まずくなり、別れる可能性が高くなります。(学生なら余計に)黙っていられるか、また今まで通り接せれるかが鍵になりますので、気を付けてください。』


 「詳しいな…恋愛強者かよ…というか確かに、土日しか会ってないからな。寂しいっていうのはあり得るかもしれないな。相談できる友達かぁ。うぅん。特になぁ…。いや、あいつならいけるか?」


 『ありがとうございます。相談できる人には一応心あたりがあるのでおそらく大丈夫かと。彼女が寂しがっているに関してですが、学校が違い、土日しか会ってないのであり得るんじゃないかと思います。』


までは打てた、だが彼女のことはまだどうすれば良いか考えられなかった。 

仕方ないので彼女についてはそれ以上触れずに送る。


 「はぁ…。」


ため息を吐く。だるいので、ベッドに横たわり、眠った。しばらくして、目を覚ました。


 「お腹すいたな。食うか。」


腹がムカムカしていたが、本能のまま食べた。そして…吐いた。


 「気持ち悪りぃ…。」


 「ピーンポーン」


タイミング最悪だなと思いながら出て…

い、た、の、は浮気をした張本人、小泉優花であった。


 「どうすればいい。どうすればいい。うわぁ!」


叫んだところで目が覚めた。さっき目が覚めたのも夢であった。嫌でも、目が完全に覚めた。


 「はあ、はぁ。」


俺は汗をびっしょりかいていた。


 「くそ、何でだよ。忘れたいのに…夢の中くらい平和な夢を見させてくれよ…。」


お腹が空いてきたが、夢のせいで食べる気にならなかった。


ピロン あなたの質問に返信が来ました。


 『復讐をしたいですか?』


それは当たり前だ。


 『もちろんです。』


と即決で送る。


ピロン すぐに返信が返って来る。


 『強い口調ですみませんが、彼女さんとはあまり別れたくないのに復讐とはどういうことですか?その時点で優しすぎるんです。復讐をするなら、心を鬼にしてください。』


なぜか知らないが、心に響いた。

そして、俺は決意した。


 『奴らを許しません。彼女のことは諦めます。復讐をします!』


そう、送信した。


今度はすぐに返信は来なかった。

待ちくたびれる程ではないが、ベッドに横たわった。そして、勢いで言ってしまったが、これでよかったのか考え始めてしまった。確かに許せないが、思いというのは簡単には捨てられないものである。


そして、この苦悩に一旦区切りを打つ一手を打った。


俺は優花とのデートの時の写真を全て消した。

それを見計らったかのようにピロンとスマホがなる。

それを読み始める。


 『これがおそらく最後の助言となります。心して聞かなくてもよいですが、とりあえず、女性側の立場として憐れんでいるわけではないですが、書いておきます。

今後やるべきこととしては典型的とはなりますが新しい心の拠り所を見つけること。

悲しいとき、辛い時は感情をあらわにしても良いが、敵の前で見せないこと。

まぁ、親友の彼女に話を打ち明けるなりしてNTRしても良いです。ただし、しっかりと彼女のことは振ること。つまり、浮気する側にならないこと。

そして、1人で立ち向かわないこと。事実を話し、共感して助けてくれそうな人には別れる直前に話しておくこと。仲間がいるだけで変わります。仲間は信頼してください。

繰り返しとなりますが、泣きたいときは泣いていいんです。家族に甘えたって、なんだって。心に負担を抱えすぎないように気を付けてください。

健闘を祈ります。では、また今度。』

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