6月30日
《晴れ!》
昨日はシリルの名前が聞けた。嬉しさのあまり日誌を書くのもままならず、沢山話して、疲れて、二人でたっぷり眠った。
シリルは、ぼくを「船長」と呼んでくれる。誰一人呼んでくれない肩書きは、胸にじんと沁みる。呼び方一つで、こんなにも潤うなんて思わなかった。
自分が船長である、と何度も何度も心の中で言い聞かせてきた。たとえ呼ばれなくても、認められなくても、パロット元船長に選ばれたのはぼくなんだって、忘れないように。
彼の真意は未だにわからないけれど、期待に応えたくて必死だった。ひとりよがりで、身勝手だった。もっと、みんなのことを見ないと。シリルと向き合えたように、9人の船員たちともわかりあえるはずだ。だって彼らは、シリルよりよっぽど言葉が通じるしね。
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カナリアとシリルの話はこちら
(https://kakuyomu.jp/works/1177354054889351106/episodes/1177354054889351126)
かなり前に書いたものですが、思い入れがある作品です。何故か何回やり直してもリンクがうまくいきませんが、読めるみたいです。お手数おかけします。
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