6月16日
《曇り時々雨》
昨日は無駄な時間を過ごしてしまった。
船に戻ると船医のリヒトが駆け寄ってきて、サンディに様子を聞いていた。「やっぱり無駄足だったか」とカラリとした声音でグサリとぼくを刺した。彼はいつも笑っているけれど、言葉や視線が鋭い。
リヒトと少しでも距離を近づけたくて、今日は医務室を覗きに行った。「どうしたー? 」と問われて素直に話に来ただけだと伝えると、「そういう部屋じゃないから」と追い出されてしまった。
以前医務室で、航海士のナハトと楽しげに話しているのを見掛けたんだけれど、やはり仲が良くないと嫌なんだろうか。
にこにこ優しげに見えて、警戒心が強いタイプみたい。猫のようだ。ぼくは動物に嫌われる性質だから、リヒトと普通に話せるようになるには、結構時間がかかるかもしれない。
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