『早く見たいという歓声に溢れる中山競馬場、十万人を超えるファンの大歓声です。ゲートインが始まります。

　1番ペイザーシュ、シルバーコレクターの汚名を返上できるか。収まります。

　3番シンエイセンコウ、5番バラノオウコク、ともに綺麗にゲートイン。

　7番桜花賞馬ソメイヨシノ、調子が良くなかった今年の最後に再び咲きほこれるか。入りました。

　9番グルーヴブレイブ、興奮気味か吉騎手が落ち着かせてゲートに入った。

　11番ショウリ、13番ロルトコルク、ゆっくりと収まりました。

　15番シーレギオン、今回も日本馬をなぎ倒して栄冠を手に入れるのか。シーレギオン入ります。

　奇数番最後の17番エイコウノカケハシ、その名の通り騎手と馬主の初G１勝利の架け橋となれるのか。収まりました。続いて偶数番です。

　2番メグロロナウド、今回一番人気となっています。期待と亡きオーナーの思いに答えられるのか、ゲートインしました。

　4番ダービー馬のナモトダービー、先に怪我で引退したライバルたちの強さを証明できるのか。収まりました。

　6番シンケンレッドワン、8番ナモトシロイルカ、戦意十分とゲートイン。

　10番フィレモン、ウィル調教師が渾身の仕上がりと言った強豪です。中山での走りはどうか。収まりました。

　12番リブラバランス、天皇賞とジャパンカップ連続で出遅れて三着、出遅れ癖は治らなかったと墨田調教師は言っておりましたが本番には期待したいところ。

　14番ノンバイプレイヤー、幸永騎手曰くやる気は今日もないとのことでまさかの単勝11番人気です。だがそれがこの馬のいいところ、収まりました。

　16番アカキツミ、今日で引退ですが最後は勝利で飾りたい。入ります。

　さぁ、そして人気投票一位の18番オウカショート、乗り替わりで館岡騎手との初タッグで有馬に挑みます、オウカの冠名には桃色帽子がよく似合う。各馬ゲートイン完了！　スタートしました！

　おっと、リブラバランス痛恨の出遅れ！　五馬身ほどの出遅れだ！

　先頭はシンエイセンコウとソメイヨシノの奪い合い。三番手にはメグロロナウド、四番手にはナモトダービー。少し離れて内からバラノオウコク、ショウリ、フィレモン。その後ろにナモトシロイルカとノンバイプレイヤー。中団先頭にはオウカショート、すぐ後ろにシーレギオン、その後ろ三頭並んで内からペイザーシュ、アカキツミ、ロルトコルク。一馬身離れてグルーヴブレイブ。すぐ後ろにエイコウノカケハシ。大きく離れてリブラバランスだ、巻き返しに期待です。

　各馬第三コーナーを回り第四コーナーへ。有馬記念では合計六つのコーナーを回ります、コーナーが苦手らしいフィレモンの動きに注目したいところ。長い先頭争いはシンエイセンコウに軍配が上がり一馬身の差をつけてソメイヨシノがハナを譲った模様、これが勝負にどう出るか。その後ろメグロロナウドが追走、ナモトダービーも半馬身ほど遅れて食らいついています。少し開いてバラノオウコク、ショウリ、半馬身ほどでフィレモン。後ろにナモトシロイルカ、ノンバイプレイヤーは外から回るようです。中団の先頭は変わらずオウカショート、シーレギオンはオウカショートをぴったりマークしています。ペイザーシュ、アカキツミ、ロルトコルクが後を追うがコーナーで乱れたか大きく膨らんだ。図らずもグルーヴブレイブの進路を塞ぐ形になったがグルーヴブレイブの歩調は乱れておりません。エイコウノカケハシは内埒につけて最短経路へ、リブラバランスはその後ろにつきまして一度目のホームストレッチ！　大歓声が優駿たちを迎えます！　二度目にこの直線を走るとき隊列がどうなっているか！　先頭集団が第一コーナーを回った！

　シンエイセンコウ仕掛けた！　ペースを上げてソメイヨシノとの差を三馬身ほどに広げて第二コーナーへ向かう！　さぁ、後続はどうする！

　ソメイヨシノも追走し後続にプレッシャーをかけるようです、おっと！　メグロロナウドが！　ロナウドが前を狙う！　ソメイヨシノを抜き！　シンエイセンコウも抜いて先頭に躍り出た！　あまりに早い仕掛けだ！　あと1500メートルはあるがスタミナは持つのか！　全頭クルリとコーナーを回って向正面を走ります。

　第二コーナーから続く緩やかな下り坂の力を受けてメグロロナウドは先頭を譲らずに三馬身ほどのリードを保ったまま二度目の第三コーナーへ向かいますが、後ろからシーレギオンが徐々に徐々に差を詰めて現在四番手。リブラバランスも脚を使って中団の後ろまでつけたぞ。目まぐるしく隊列が変わりますがメグロロナウドを先頭に第三コーナーを回ります。残り800を切った！

　さぁ、叩いた鞍上館岡！　オウカショートに闘魂を注入だ！　この鞭具合の良さがオウカショートのいいところ！　外から前を強襲だ！　メグロロナウド先頭！　後続はシーレギオン二番手、三番手にソメイヨシノ！　オウカショートがグングン追い抜き五番手に！　四番手のナモトダービーこれは苦しいか！　第四コーナーに差し掛かり残りは500といったところ！　中山の直線は短いぞ！　後ろの馬は届くのか！　全馬前を狙いだした！　冬の有馬で鞭が舞う！　全頭集団となって第四コーナーを越えて最終直線へ！　残り200の叩き合いだ！

　先頭ロナウド！　シーレギオン！　シーレギオン！　オウカショートも追いついた！　シーレギオン先頭だ！　ロナウド負けじと差し返す！　オウカショートも横並び！　この三頭だ！　残り100！　オウカショートが追い抜いた！　シーレギオンも負けてない！　ロナウド無理か！？　ロナウド無理か！？　沼付渾身の鞭でロナウド再加速！　ショート！　レギオン！　ロナウド！　ロナウド！　ロナウド！！　ロナウドが頭一つ抜けてゴールイン！　シーレギオンとオウカショートは写真判定！　凄まじい叩きあいを制したのは無冠ステイヤーのメグロロナウド！　メグロの血が中山で花咲いた！』