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バブみ道日丿宮組

お題:昨日の許し 制限時間:15分

 過ちをなくしたいと思うのは多々ある。

 若いからと馬鹿にできない記憶が今も残ってる。


 例えば、用事もないのに誘いを断った結果、友人が死んだ。

 例えば、借りた教科書に落書きをしてしまった結果、友人と絶縁。

 例えば、無視を繰り返したばかりに、友人が転校。

 例えば、無理やりキスをしたばかりに、友人が同性愛者に。


 自分がいけない過去が本当にある。

 それらをなくしたら、自分ではないということはあるかもしれないが、なくしたい。なかったことに今すぐしたい。

 ドラゴン○ールや、ドラ○もんがいたら、真っ先になくす事項だ。

 けれども、それはただの物語で、真実はどこにもない。

 二次元は現実に起こらない。

 神さまだって、本当はいないのに、神頼みをしてしまう。

 弱い生物が人間。

 考えられる動物ともいえるが、いつまで経っても後悔し続ける動物だと私は思う。

 もしというのはないのだ。あるというのが現実。

 許されるならと甘い考えを持つのは卑怯者がすることだ。

 強者はすでに許されるために行動をしてる。結果を得てる。

 卑怯者は、だったらいいと行動を起こさない弱者なのだ。


 私はそんなことを考えながら、彼女への言い訳をいくつか考え直してる。

 プレゼントは用意したし、仲直りの言葉も考えてる。

 けれど、足は一向に彼女の家へとは向かわず、逆の方向へと進んでく。

 浮気相手と噂される彼の元へと近づいてく。

 彼は私に優しいし、嘘をつかないし、怒らない。なんでも肯定してくれる素晴らしい人だった。

 対して彼女はすぐ怒るし、叩いてもくるし、否定もしてくる。見た目だけが強者の存在だった。

 それでも付き合ってるのは、愛がもちろんあるからで、彼女も私を愛してくれてるから言ってくれてるのだと理解してる。

 素直になるべきである。

 今日明日死ぬかもしれないのだから、今を必死に生きるべき。

 決心すると、電車を乗り換え彼女の家へとUターン。

 この考えに至るまで、約2時間。

 これを無駄と思うか、有益と思うかで、人間の強さが決まりそうだ。

 きっと彼女であれば、すぐに決められるんだろうなと思うと、私は彼女の恋人でいてもいいのだろうかと、また苦悩した。

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詠唱を開始する バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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