第39話 初めての魔法授業?

 俺は教室に戻ってふと気づいたことがある。


 まだ俺ら一回も授業受けてなくね?


 そう、俺たちはあんなに模擬戦やら何やらと普通はあまりしないことをしたのに学園で1番することをしていないのだ。


 他のクラスはもう4時間は、授業をしているなずなんだけどなぁ。


 因みに俺が居なかった時は自習だったらしい。


 いや授業しろよ!


 なんで自習を何時間もしてるんだよ、他に先生いなかったのか?


 てか。


「ねぇサーシャ、バナー先生は?」


 さっきから全く姿を見てないんだよな。


 でもわざわざ【魔力感知】で探すのも面倒くさいし。


「えっと……校長先生に連れ去られたけど……」


「は?どう言うこと?」


 なんでバナー先生が連れ去れるんだ?


 しかもさっきまでイリア校長には俺が会ってたのに。


 …………あ、イリア校長絶対【転移】使ったな。


「なら俺らは授業ないの?」


「それが臨時で来るって聞いてたんだけどそろそろじゃないかな」


 サーシャがそう言った瞬間に教室の扉が開く。


 俺は入ってきた教師に顔を向ける。


「あいたっ!?」


 段差につまずいて転ぶ女の先生。


 見た目はいかにもメガネの文系女子って感じだな。


 ただめっちゃドジっぽい。


 …………うん、バナー先生とは別の意味で頼りないな。


 メガネの先生はやっと起き上がり教台の前に立って1度咳をして話し始める。


「初めまして、新入生の皆さん。私はリーンと言います。一応バナー先生あの馬鹿の代わりにきました。私は魔法専門なので魔法の授業の時は私が担当させてもらいます。よろしくお願いします」


 見た目とさっきの行動に反してめっちゃハキハキ喋るな。


 それにバナー先生のことをあの馬鹿呼ばわりって……意外と毒舌なんだなあの先生。


 見た目は可愛らしい感じなのに。


 サーシャも見た目とのギャップに驚いているようだ。


 クラスの人たちも驚いている。


 一部は『いい……!』などと言っているが。


 このクラスはドMも何人もいるのかよ。


 相変わらず濃いキャラばっかだなこのクラス。


 ただドMくん達、周り奴らが引いてるから気づけ。


 前世の俺みたいにボッチになるぞ!


 俺が心配していると再びリーン先生が話し始める。


「それではこれから魔法の授業をしていきたいと思います」


 そう言うと教室が静かになる。


 へぇ……声に魔力を乗せてるのか。


 これもラノベにあったな。


 多分俺もできるしやってみよう。


 そしたら絡まれることもへりそうだし。


 そんなことを考えているとリーン先生がめっちゃこっちを見ていた。


「えっと……リーン先生、どうかしましたか?」


「いえ、貴方は私の魔力が効かないんですね」


 あ、たしかに俺以外はみんな効いていたもんな。


 アイカもスキル使ってないとそこらのSクラスと同じくらいだし。


 俺は常に周りのマナを掌握してるからそこまで強くない攻撃だったら防げるんだった。


 まぁこれも【魔力吸収】しまくってたらいつの間にか出来るようになったんだけど。


 この技術はめっちゃ使えるんだよな。


 不意打ちの対策にもなるし。


「まぁ俺の周りのマナは掌握してあるので軽いものだと効かなくなっているんですよ」


 俺がそう言うと急に俺の目の前に【転移】してきた。


「どうやって自然のマナを掌握したんですか!?」


 いやあんたも校長みたいに【転移】使うなよ。


 あれって結構難易度高いんだからな。


 魔力もめちゃくちゃいるし。


「リーン先生、【転移】で近づかないでください。他の生徒がびっくりしています」


「え?……あ、そうですね。でも君は……アルト君か。アルト君は驚かないんですね。大体見せたら他の人みたいに驚かれるんですけど」


 この先生、絶対驚いた顔が見たいだけだろうが。


 マジかよ、この見た目でドSじゃないか。


 この学園にはちゃんとした教師はいないのか?


「【転移】は校長で見飽きていますので、驚かなかっただけですよ」


「あー校長先生ですか……あの人怖いんですよね」


 貴方も十分……なんならイリア校長よりも怖いですけどね。


 そう言おうとしてやめる。


 なんか言ったら地雷を思いっきりぶち抜きそうな気がするから。


「それでなんでしたっけ、マナの掌握の仕方でしたっけ?」


「ええそうですよ。どうやってやっているんですか?」


 これだと授業進みそうにないしさっさと答えるか。


「すいません、これは俺のオリジナル魔法なので言えません」


 そう言うとリーン先生が『えっっ!?』と言いクラスがざわざわし出す。


 サーシャは、なんで言ったの?って顔をしている。


 あれっ?もしかして言ってはダメな感じだった?


 俺が少し後悔しているとリーン先生が興奮しながら話しかけてくる。


「オリジナル魔法と言いましたね!いつ頃に作ったのですか?どんな魔法なんですか?因みにどのくらいオリジナル魔法を作りましたか?」


 多い多い、質問が多いし。


 あと授業放り出すなよ。


「この魔法は結構昔に作りました。あと効果は教えません。今どのくらい作ったかは、詳しいことは言いませんが、複数とだけ」


「マジですかあああああ!?ぜぜぜ是非とも見せてくれませんか!?」


「いやですよ!さっさと授業やりましょうよ!」


「授業なんて私じゃなくても出来るんですから、今はそんなことはどうでもいいんです!さぁ見せてください!!」


 この先生とうとう授業等でもいいとか言いやがったぞ!


 他の生徒達も唖然としてるじゃないか!


「やらないと言ってるだろうが!ああもう!退けてくれ!」


「なら見せてください!じゃないと退けません!オリジナル魔法はすごいことなんですよ!私でもまだ作れていないんですからね!!」


「それはわかりましたけど、先に授業をしましょうよ!」


「いやです!!」


 こいつ……満面の笑みで嫌だと言いやがったぞ。


 なんでこの学園は、ちゃんとした先生がいないんだよ。


 結局この後リーン先生が暴走して、クラス総出で止めることになり、最後にはサーシャの最上級魔法とアイカの【勇者】スキルを使うことに。


 そして後日俺のオリジナル魔法を見せることを約束させられた。


 ほんと碌でもないなこの学園!


 結局授業やらなかったし!


 更にこの後Sクラスは呼び出しをくらい、ちゃんとした先生に怒られてしまうこととなった。


 隣ではリーン先生が、いつの間にか帰ってきたイリア校長にものすごい怒られているの見て、『確かにイリア校長怖いな……』と思い目を背けた。


 今回はちゃんとした先生がいたことが分かったことが1番の収穫だ。


 はぁ……学園ってめんどくせぇ。



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ごめんなさい!

ちゃんと授業を書こうとしたんですけど、ギャグに行ってしまいました……。

いつかちゃんと授業を書きます!……きっと多分……。

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 ではではまた次話で。

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