第9話 義母の欲求
この話は義母、一ノ瀬麻子視点です
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私は、幼少期から少し変なくせがあった
『全てを自分のものにしたい』
そう思うことは誰にでもあるだろう
だけど私はそれが異常にあった
金を、地位を、権力を、男を、愛を、全てを自分のものにしたかった
強欲かもしれない。でもどうでもいい、
全てを手に入れないと、自分の欲求が収まらない。
今もそうだ、子供の頃は案外手に入っていた。
自分で言うのもなんだが、顔はそこそこ良かった
父親が地元じゃ有名な地主だったから
地位も、権力も、お金も、全て手に入っていた
裕一郎と結婚し、息子が出来た
ここでまた、この息子を娘たち、同様、自分の物にしたかった
ここまでは良かった
だけど、あいつは私に従わなかった
色々試した
だが、全て失敗。
スルーされるだけだ
最初は優しく、母親が居ない子供の弱みに漬け込むように接して行った
だが、あいつはなんの変化も見せなかった
まるで私を母親だと思ってなかったかのように
ならあれは家族じゃない この家から追い出そう。そう思った
私がやったことは3つ
1つは家で完全に無視すること
2つは娘達に学校であいつの悪評を流させること。もちろん全て嘘だ
3つはあいつのバイト先に通い、あいつの待遇を悪くするように促すこと。これはかなり難しかった
これを実行すると
2週間くらいで出ていってくれた
いい気味だ
あいつが悪い
私のものにならなかったのが悪かったのだ
しかし、あいつが出ていった日、娘達が泣きながら家に帰ってきた
娘達が言うには、学校で、嘘の悪評を流したことがバレたらしい。
まぁいい、当初の目的はもう果たせたんだから
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読んでくれてありがとうございます
少しでも義母さんの狂った精神が伝わればいいと思ってます
良ければ★と♥お願いします
書く気力になります
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