お祈り

第1話 雪乃１

「ねぇ、見てよこの写真！イケメンじゃない？この前会社の同僚で飲み会をやったんだけどさ、この新一って人が、かっこよくてねー。でね、今度何とかデートに誘いたいんだよねー」

休日の昼間のカフェで、そんなことをしゃべっているのは靖子であった。

「ふーん。結構イケメンじゃん。彼氏候補だね。もう靖子、２年くらい彼氏いないんだから、さっさと射止めちゃいなよ。」

そんな感じで、ケーキをつまむのは雪乃であった。

2人は大学以来の友達で、職場は違うものの、こんな感じで休日遊んだりしている。

「まあ、靖子が行くとしたらカラオケじゃない？あんた無駄に歌だけはうまいじゃん。新一って子も案外、歌声聞けば行けちゃうんじゃない？」

からかうように雪乃は言う。

「もう、真面目に考えてよ！高校生じゃないんだからさ！カラオケ行きましょなんていきなり言えないわよ。はあ、それにしてもこんなに一目惚れで付き合いたいと思った人初めて。何でおんなじフロアに配属にならなかったんだろう、、」

「まあ、とりあえうず、仕事終わりにご飯でも行ってきな。そうすればいいことあるよ。」

雪乃は最後のケーキを食べながら行った。

靖子も最後のケーキを口に入れ、コーヒーを味わった。

「そろそろ上映されるから行きましょ。」

2人は、カフェを出て映画館へと向かった。