あなたの

あなたの

わたしに向ける

柔らかな眼差しが好きだった

大切なものを包み込むように

繋がれる手に安心した

少し、はにかむように

笑った顔がいとしくて


電話や画面の向こうで

その気配は、まだちゃんと

そこにあるのだけど


あなたの温もりだけは

どうしようもない

ここにはない


ああ


わたしたちは

もう一度、逢えるのだろうか


すっかり歪んでしまった世界で

わたしは弱気を打ち消しきれない


あの日々の記憶おもいで

今にも、ちぎれてしまいそうな心を

懸命に抱きしめている

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