夏バテる

はりついたような

白一色の空が

横たわった布団から

窓ガラス越しにみえている


起き上がって窓を開けてみれば

まとわりつくような湿気と熱気で

ふらついて思わずうずくま

内と外の温度差が自律神経を狂わせて


酷くだるくてしかたない

自分の汗にかぶれてでてくる蕁麻疹じんましん

ジガジガした痒みに

無意識に爪をたてている


いつもの飲み薬、塗り薬

何枚目かのTシャツを着替えて

ほんの束の間、息をつく

なんでこんなに凶暴になったのか夏よ


頭が働いてくれない

食べたいと思うものがない

ニュースがまた気持ちを沈ませる

ここ数年で一番の夏バテ



苦手ながらも

懐かしい想い出とともに

いつもあったはずの夏


こんなふうに夏を嫌いにさせないでくれ


どうか

わたしに夏を憎ませないでくれ

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