侵食と空洞

不意に泣きそうになる夜がある


何に、というか

何もかもに



侵食が続いている


空洞は増え続ける

空洞は埋まらない



もともとなのか

いつからなのか


ゾワゾワがどうしても止まらない



わたしは身動きもできずに

時計の秒針だけを目で追っている


侵食は続いている

感情が侵食されていく



心の空洞には時を刻む音と


声にならない悲鳴が響いている

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