侵食と空洞

不意に泣きそうになる夜がある


何に、というか

何もかもに



侵食が続いている


空洞は増え続ける

空洞は埋まらない



もともとなのか

いつからなのか


ゾワゾワがどうしても止まらない



わたしは身動きもできずに

時計の秒針だけを目で追っている


侵食は続いている

感情が侵食されていく



心の空洞には時を刻む音と


声にならない悲鳴が響いている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る