第2話 とらきちは歌が好き

さて。


ねこの国には、ねこの学校がありました。

ねこの学校に、とらきちという、大きなとらねこがいました。

とらきちは、ねこの学校でいちばん大きなとらねこだったので、いつもいばっていました。

とらきちは、それはそれは歌がすきなねこでもありましたので、毎日、いろんな歌を作っては、おおきな声で歌いました。

どんなっていうと、たとえばこんな感じです。


 ごろごろ ごろごろ ごろにゃあご

 とらとら とらとら とらにゃあご

 おれさまは とらきちさ

 ここは おいらの学校さ

 とらきち学校 とらきち学校

 きょうの元気は とらきち学校

 とらとら とらとら とらきち学校

 とらのぱんつは いいぱんつ

 黄色と黒の しましまさ

 ごろごろ ごろごろ ごろにゃあご

 とらとら とらとら とらにゃあご

 とらにゃあごったら とらにゃあご


なあんて歌です。


 ごろごろ ごろごろ ごろにゃあご

からいつも始まって、おしまいも、

 とらにゃあご で、きちっと韻を踏んでおわるところがとらきちのお気に入りでした。

とらきちとしては、最後の3行をもう一回くりかえしたくて、実は、かなり悩んだものでした。でも、あまりしつこくすると、かえって逆効果だからな、と、泣く泣く諦めたのでした。

音楽理論の先生も、

「とらきちさん、さすがね。よくそこに気が付きました。

繰り返しは、やりすぎるとかえってたいくつになってしまうから、やめた方がよかったですよ。」

って、とらきちの考えに賛成でしたしね。


※とらきちの歌、「六甲おろし」のメロディで歌ってみてください。

いちおう、とらきちががんばって作っています。

なお、とらきち祖母はタイガース優勝時、六甲おろしを歌いまくって、上司(巨人党)から叱責された過去があります。ばあさまも、若い日はありましたから!

ではまた明日22時に。

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