第17話「考えたってわからない☆」

考えるのを辞めた私達は作戦会議に出ることにした。まず、私達は18歳なのに26歳の身体に入ってしまってる。その足りない知識を補うことにした。

幸いここには教材がある。ぱらりと開く。分からないかと思ったが辛うじて分かるようだ。二人は疑問符を浮かべているが。

洋子さんはノートも綺麗に取っているから非常に分かりやすい。「よし。」と口から声を漏らすと、二人はプスプスと頭から煙を出していた。


「ぎゃー!」


「わ、わからん……。」


「分かるわけないよ……。」


「ふ、二人とも……本当勉強苦手だね……。でも、二人が入ってるキャラも勉強出来てないから大丈夫だよ!」


「何のフォローにもなってない!」


「なってないぞ!!」


「ご、ごめん……。」


しょも……と教材を抱えて落ち込むが頭を振る。「さて、勉強しよ。」と言うと二人は嫌そうな顔になった。


「せっかくここまで来て勉強!?」


「やだよー!」


「じゃあ話についてけないよ? いいの?」


そう言うと二人は大人しくなり、ノートをのぞき込む。分からないようで困った顔になっているが。


「多田野……よく分かるな。」


「なんでかはわかんないけど……多分洋子さんが出来るからじゃない?」


「洋子さんってすごいんだね。」


「洋子さんは意外とパーフェクトウーマンだからね。お菓子も作れるし。」


そう、洋子さんはこう見えてパーフェクトウーマンなのだ。

勉強、運動、料理、美貌、兼ね備えられていて、むしろ出来ないことの方が珍しいかも知れない。

だが高嶺の花であり、誰かと付き合うとかいうことはなかった。まぁ付き合ってたらBLゲームじゃなくて乙女ゲームになってたね。

確かにこの美貌なら誰に惚れられても可笑しくない。二人に迫られる気持ちが少しわかったけど、なんで原作が変わったんだろう……?

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