プリズム・クライム・クロニクル――拒絶されしモノ達の慟哭

ちゃま

ネタバレなしの簡単なキャラ紹介 ここを読む必要はなし

 だいぶ伸びてきたのでメインキャラだけ特徴を並べていきます。キャラの素性を追っていく物語でもあるので、目を通さなくても大丈夫です。


 シャル・ザウバー 物語開始時十六歳

 主人公になります。

 子供の頃はやんちゃでわんぱくな子でしたが、田舎から大きな街に出てきた際に理由もなく虐めのターゲットにされ、ひねくれてしまいます。結果触れれば斬れそうなきつさと自分に自信を持てない卑屈さの入り混じった性格になっており、無気力に日々を過ごすだけになっています。

 しかし根がマジメないい子であるために意思疎通のとれる大人とはよい関係を作っており、暴言も暴力も好きではありません。そのせいで同年代とは合わなかったり……例えばタバコは二十歳までしっかり我慢しちゃうようなタイプ。

 周りの目を気にして隠していますが、本当は人懐っこく甘えん坊。精神的に余裕がなくなるなどすると本来の子供っぽさが口調や行動に出てきます。

 なお可能であれば友人も作って年相応に恋愛もしたいと考えていますが、経験がなく感情の起伏も穏やかなのでどういう精神状態を恋愛と呼ぶのか分からずにいます。

 趣味は剣や槍などの扱いを練習する事で、時折町が襲われると幼馴染みのルーズと共に最前線を張ります。なので素人なりにそこらの一般人よりはかなり戦えます。

 街に蔓延する時間移動を好ましく思っておらず、ほとんど使用した事がありません。物語は彼がそれを使おうとする状況が発生するところから始まります。


 ルト・セレス 物語開始時十五歳|(自称)

 主に物語を動かしていくヒロインとなります。主人公より主人公らしいのは気のせい。

 歳の割に非常に幼いボクっ子で、引き摺って歩くほどの長髪にも関わらずよく男の子に間違われます。裏表が一切なくとても素直で人懐っこい性格から万人に好かれますが、気になった事は納得できるまで追求するため煙たがられる事も……明らかに普通の人とは違う育ち方をしてきたようで独特な価値観を持っています。

 Lサイズと呼ぶ巨大ブーメランを武器にしており、全力疾走は四本足。腕力は小さな女の子相応なくせに異常なほどのキック力とジャンプ力を持ち、人間離れした身軽さを備えています。また人肉を平気で食べたり服を着ることが好きではなかったり、色々特殊な部分があります。

 冒頭でシャルに拾われ妹として迎えられてから、なぜか彼に懐きべったりと離れません。男女意識が一切なく、毎日一緒に眠り暇さえあればくっついてくる彼女にシャルは段々と荒んだ心を溶かされていく事になります。

 実は頭はいい方なのだけれど、知識が少なすぎるせいで周囲からはよくおバカな子だと思われたり。家事全般は出来ず……というかやった事がほぼないようでボロボロなのですが、一度教えられた事はすんなり出来るようになる呑み込みの早さがあります。

 滅多な事では機嫌を損ねない接しやすい子ですが、気を許していない相手に髪を触れられると……?


 ルーズ 物語開始時十六歳

 シャルの家の隣に住んでいる黒髪が珍しい女の子です。

 街にシャルが引っ越してきた時からちょくちょく家を行き来している幼馴染みで気の置けない関係となっていますが、彼とは違い街での友人関係も広いです。

 物事の良し悪しを自分で判断する事のできる人物で、虐めには参加せず見かけしだい注意を促しています。

 シャルにとって同年代で唯一完全に気を許せる相手となっており、ルーズにとっても街では嫌われているシャルが一番居心地のよい相手と感じています。

 優しく世話好きな彼女はシャルの家にやってきたルトに対しても親しくし、ルトの性格が幼い事も手伝って周囲から見ると母親のような立ち位置で付き合っています。


 ミミル 物語開始時十六歳

 大通りを挟み、シャルの家の向かいに住んでいる女の子。

 どこまでも平凡で、コンプレックスの塊のような人物。ルーズとは異なり周囲に流されてばかりで自分の意思をほとんど持てていない自分を嫌悪しています。

 彼女は、女友達のグループから外されない事だけを目的に行動しています。ある日出会いすぐに惹かれたシャルに過剰なアタックを繰り返していますが、想いこそ本物なれどその行動は女友達との話題確保のため。大人数に相対しているシャルを見かけると保身のため一緒になって虐めに参加してしまうので、全く相手にされません。

 そんな状態を脱したいと常々思っている彼女ですが、自分の力だけではなかなかうまくいかずにいます。

 なお、とある理由で魔法の才が……?


 テオリア 年齢不詳

 この世界でモンスター的な扱いをされている存在達の中で、最も強い存在。

 性別はなく、飄々とした性格で、現在体は人間の子供に近い形をとっています。

 怪物たちの中でも高位の存在なので落ち着いており、むやみに襲ってきたりはしません。むしろ平和的な解決を好む仙人のようなキャラであり、普段の暮らしも庶民的。

 時間移動を繰り返しながら気の遠くなるような年月を生きていて、様々な経験をしていますがあまり多くは語りません。

 物語において一つ上の視点から主人公たちを導く、保護者のようなキーマンとなります。


 エイル 加入時三十五歳

 主人公たちのいる地方の隣にある国の都市に住んでいる男性。青年期では本格的に登場しません。

 大家族の長男。穏やかで優しい性格で、基本的に丁寧な喋り方をします。

 十九歳~二十歳の頃においてルトに街を救われた経験があり、その過程でルトに想いを寄せていきます。その時は恋は実らなかったのですが、失意のまま家族の面倒をみて年月を過ごしているとある日再びルトが目の前に現れ、もう一度想いを伝え受け入れてもらうために同道する事になります。

 しかし、ほとんど承諾はしてくれたものの男女意識のないルトとは思うように進展が見込めず、頭を悩ませる事になります。

 人を傷つける事に抵抗があり、戦いをしていく中でも武器はソードブレイカーと弾の入っていない銃で相手に戦意を失ってもらう事を重視します。


 ゼザ 年齢不詳

 いつからか存在していた町外れの不思議な森に住むドラゴン。

 テオリアほどではないが長寿でかなり達観しています。かつては暴れ回ったり人間と接触を図ったりもしていたがそれが難しいと悟り、大樹の根に抱かれた巣の中で静かに生きている。

 本人も誇るほど美しい白銀の毛皮を持つ四本足の龍であり、丸太を斬り裂ける爪や炎の息吹、また自在に伸ばす事のできる尾を持ち自らの領域を侵す者、森を無闇に荒らす者を断じます。


 ?? 十八歳

 どこにでもいる、ただの村娘。暗くはないけれど気弱で控えめな性格で、少々謙虚過ぎるゆえに頑張り屋。無自覚ながら、小さい頃に両親と別れて村の人々に助けられながら日々を過ごしていた為温もりを欲していて、一皮剥ければなかなかの甘えん坊。いわゆる後輩ちゃん属性。

 優しい周囲の人々にどこか下に見られながらも平穏に過ごす事に満足していましたが、ある時自分にしか扱えない強力な武器を手に入れた事から使命感とかつて旅立った両親への憧れに突き動かされ、巨悪を滅ぼす冒険に出る事を決意します。

 とは言え、持たざる者を体現したようなか弱い少女。始めからあまり高望みはしておらず、自分にやれる所までやってみたいという心持ちから旅はスタートします。しかし……?

 武器はとある制約を持った聖剣、アスカロンを背負います。それが通じない相手には腰に差した市販の長剣。両手持ちの大剣を二本携えるという端から見れば首を傾げるような風貌となります。

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