秘密

母親に飼ってもいいかと尋ねてみたがダメだった。

「拾ったんだこの猫。飼ってもいいかな?」


「シンジ。うちには今、そんな余裕はないわよ。塾やスイミングとかのお稽古事、結構かかるんだから」


「じゃあ、それらをやめたらいいじゃんか」


ハッキリ言って、ガキだった俺は

遊びたい盛りで。

塾も習い事も、やりたくねえええって感じだったから、クロスケ(オス)を飼うことで

それらから逃げられるならそれでよかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る