Tell More

 深く静かな夜だった。見上げた空の星が、1つ眩しく流れ私へと向かって来る。思わず目を閉じ、再び開いた時に、ソレは目の前に居た。ソレは不定形でスライムみたいな物に見えた。そして音も無く語りかけて来た。ここのことを教えてと。

 私はこの星の自然と生き物についてたくさんの話をした。気付けばソレは、まるでサルの様な姿をして居た。そして甲高い鳴き声で語りかけて来た。ここの文化を教えてと。

 私はこの星の歴史と人間の文化についてたくさんの話をした。気付けばソレは、まるでヒトの様な姿をして居た。そして落ち着いた声で語りかけて来た。アナタのことを教えてと。

 私は話をした。気付けばソレは、どことなく私の様な姿に見えた。そして微笑みながら語りかけて来た。もっと教えてと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る