天狗の話

三角の扉

第1話、彼は天狗

私の知り合いに天狗がいるのだが、少し彼の話をしよう。

彼は繁華街の裏のアパートに住み、皆がイメージするような下駄は履いていない。

「歩きにくいのだ」と彼は言う。

昼はテレビなどを見て過ごし、気が向くと夜の街にふらりと現れる。

あまり人間の世界に興味はないらしい。

私と彼がどのようにして知り合ったかは重要でないので語らないが、彼にとって私が唯一の友人であることは確かである。

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