幼馴染のことで頭がパンクしそう!
行武陽子
第1話 友達からの一言
朝、ベットで目を覚ますといつものようにいる
幼馴染で小さい頃からの友達である。いつも下の名前で呼んでいて澪も自分のことを
ベットで寝ている澪を放置して重たい瞼を擦りながら洗面所に向かう。
「あー、体だるいー」
顔を洗い流して鏡を見ると後に澪の姿が映っていた。
「びっくりしたー。無言で背後に立たないでよ」
「ベットにいなかったから……」
普段、あまりに表情に出さない澪が子犬のようにしゅんと落ち込んでいる。
か、かわいい……。なんだ、この破壊力。
澪のこういうところは、ズルいと思いながら顔を拭いていたタオルで自分の表情を隠してしまう。
「早く、準備しないと遅刻するよ」
澪を急かすように言って逃げるように準備する。
「うん、わかったー」
今さっきまでの落ち込みが嘘のようにあっけらんとした返事が返ってくる。
変わり身はやっ!?
準備も終えて遅刻しないように学校に登校して自分の席につく。
「あっ、おはようー!」
クラスにいる友達の
怜ちゃんと呼ばせてもらっていて平然とした態度で怜ちゃんの太ももの上に座っている子は、怜ちゃんの恋人の
二人は、高校に入ってから仲良くなった。
噂が絶えない人気の二人と友達でいるのは、まじ最強と自分が天狗になってしまいそうなほどである。
それにイチャイチャが凄いからカメラに収めたくなる威力のクリティカル攻撃してくる。
今日も仲良く四人で昼休みにご飯を食べていると雫ちゃんから二人はいつも距離が近いね、とちょっと照れた感じで言われた。
あんまり気にしていなかったのもあり、その時は普通だったけどクラスにいる子達の様子と自分達を見比べると同じ距離感の人を見つける。
クラスにいるカップルと同じ距離感だったのだ。
おかしいなー。幼馴染ってカップルの距離感と同じなわけないじゃん!
昼休みが終わってから授業を受けるけど集中できないまま先生に指名されて話を聞いてなかったから注意されてしまうなど散々な日になってしまった。
「まさか、澪とのことで悩む日がくるとは……」
家に帰ってからは、モヤモヤしつつも、いつから距離感がおかしくなったのか脳内の記憶を遡ってみる。
中学生の時からおかしくなってるな……。
小学生の時は、まだ家でゲームをするぐらいだっけど何故か中学生の時は、同じベットで寝ているのが普通になってしまった。
携帯で調べても一週間に、二日以上同じベットで一緒に寝るのは、カップルしかしてないみたいで余計に頭が混乱する。
ど、どうしよ!
今までしてきたことってカップルが、しているようなことを澪としてたの!?
こんなの友達に相談とかできない自分がいて、気にしないように過ごすことにした。
少し澪の姿を見るだけで今までの出来事を思い出して変な気持ちになってしまって、自分だけがこんなに感情を取り乱されてるのに澪は平然としているのが気に入らない。
澪に会うのが少し恥ずかしくなったから家に遊び行ったりしなくなったらほぼ毎日澪が来るようになった。
「なんで毎日、家に来るようになったの?」
「会うのに理由とかいらないでしょ」
そうなのか。知らなかった。
なるほど、と口に出していると澪が笑い出す。
「嘘に決まってんじゃん。真帆に会いたいからだよ」
「ふぇええ!?」
信じたのがアホらしくなってしまう。
くっそー。ハメられたはずなのに、なんでこんなに嬉しいと思っちゃってんの……。
自分ってMだっけ!?
なんて性癖を目覚めさせてしまったんだ!
それよりも聞きたいことを聞かないといけないんだった。
「ねぇ、一つのベットに二人で寝る必要ないよね?」
「そうだね。でも、そんなの気にしなくていいと思うよ」
気にしないでいいことなのか分からないけどベットに一緒に寝るだけだから別にいいかなー。
いつものように澪と狭いベットで寄り添って寝たのだった。
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