【巻一〇 荀彧】無損清高之操

「その気高さは損なわれませんからーっ!

 残念ッ!」



典略曰:中常侍唐衡欲以女妻汝南傅公明,公明不娶,轉以與彧。父緄慕衡勢,為彧娶之。彧為論者所譏。


臣松之案:

漢紀云唐衡以桓帝延熹七年死,計彧于時年始二歲,則彧婚之日,衡之沒久矣。慕勢之言為不然也。


臣松之又以為

緄八龍之一,必非苟得者也,將有逼而然,何云慕勢哉?昔鄭忽以違齊致譏,雋生以拒霍見美,致譏在於失援,見美嘉其慮遠,並無交至之害,故得各全其志耳。至於閹豎用事,四海屏氣;左悺、唐衡,殺生在口。故于時諺云「左迴天,唐獨坐」,言威權莫二也。順之則六親以安,忤違則大禍立至;斯誠以存易亡,蒙恥期全之日。昔蔣詡姻于王氏,,緄之此婚,庸何傷乎!


(漢籍電子文献資料庫三國志 301頁 ちくま2-237 批判)



○解説

典略てんりゃく」において、荀彧じゅんいくの父、荀緄じゅんこんは当時権勢を確保していた宦官、唐衡とうこうのご相伴に与りたいからと荀彧に唐衡の娘をめあわせたと言い、これが当時の清流人に批判の的であったことを紹介しています。


 さぁ、荀彧強火担の裴松之はいしょうし先生、烈火。


 オメー荀緄サマってどういうお方かわかってんのか、荀家八龍に連なっておられるお方だぞ、権勢だなんだに甘えるわけねーだろ! どっちかってと唐衡の圧力に負けたってのが正しいに決まってる! なにせあの当時は「左悺さかんと唐衡がすべてを握ってる」くらいにまで言われてた時代だぞ、あの辺に逆らえばなぜか族滅する家すら出たくらいだ! そんなクソヤバに対して頭を垂れたところで、

 荀緄様をけなすやつはかかってきな! 俺が相手だ! と言わんばかり。先生……。



○皆様からのコメント

・裴エンタ様

 個人的には裴松之と言えばあたおか(げふん。ずいぶんご熱心であられるイク様信者という印象が強いので、この裴松之コメントは原点にして頂点のようなイメージがある。

『荀緄さまは宦官の権威に屈するようなお人じゃない!』と言いつつ宦官の権威に負けちゃってもそれは家を存続させるためで仕方がなかったんだもん!と言いだすあたりオメー保険かけてるな? 推しのこと信用しきれてねえんじゃねえの? お?(千五百年くらい先の未来からイキリ倒すバカ)

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